ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/05 15:37 UTC 版)
ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを God Bless You, Mr. Rosewater | |
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作者 | カート・ヴォネガット・ジュニア |
国 |
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言語 | 英語 |
ジャンル | 長編小説、SF小説 |
刊本情報 | |
刊行 |
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日本語訳 | |
訳者 | 浅倉久志 |
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『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』(God Bless You, Mr. Rosewater)はアメリカの作家カート・ヴォネガット・ジュニアによる1965年の長編小説。
富の不平等やヒューマニズムがテーマであり、これまでのヴォネガット作品とは異なりサイエンス・フィクション要素はほとんどない。一方で、ヴォネガットの作品に横断して登場するSF作家キルゴア・トラウトが初めて登場した作品でもある。
あらすじ
ローズウォーター家の莫大な財産を元に設立された慈善財団ローズウォーター財団。その初代総裁エリオット・ローズウォーターは、インディアナ州ローズウォーター郡の人々を救うため様々な恵みを分け与えるが、周囲には理解されず「キじるし」と称されている。
一方、ローズウォーター財団の財産を管理する弁護士事務所に勤めるノーマン・ムシャリは、エリオットのいとこである一般的な庶民のフレッド・ローズウォーターと接触し、エリオットが精神異常であることを証明してフレッドに財団を継がせ、自身もそのおこぼれに与ろうと画策する。
エリオットは妻シルヴィアとの離婚調停に向かう途中、神経衰弱に陥り精神病院に入院する。フレッドとの裁判の前日、父の上院議員リスター・エイムズ・ローズウォーターと、エリオットが愛読するSF作家キルゴア・トラウトが作戦を練る中、エリオットはフレッドに十万ドルの小切手を降り出す。そして、ローズウォーター郡でエリオットの子だと主張されているすべての子供を認知し、財団の相続権を与えると語る。
出典
- カート・ヴォネガット・ジュニア『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを : または、豚に真珠』浅倉久志訳、早川書房、1977年
- カート・ヴォネガット・ジュニア『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』浅倉久志訳、ハヤカワSF文庫、1982年
ミュージカル
1979年にオフ・ブロードウェイで上演された本作の改作舞台作品。 作曲:アラン・メンケン、作詞:ハワード・アシュマン
註釈
ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/23 04:37 UTC 版)
「トラルファマドール星」の記事における「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」の解説
1965年の小説『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』では、主人公エリオット・ローズウォーターが大ファンであるキルゴア・トラウトによる作中小説『宇宙の三日間通行券』の中で登場する。この作中小説の中では、トラルファマドール星人は宇宙探検隊の司令官で、地球出身の隊員であるボイルを呼び出し、故郷から訃報が届いたと告げる。「母ですか、父ですか…」と尋ねるボイルに、司令官は「問題はだれが死んだかではなく、何が死んだかだ」、「何が死んだかというと、銀河系なんだよ」と答える。
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