ロングラン公演の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 06:24 UTC 版)
272日の上演日数の中、およそ370回の上演を行い、20万8600人もの観客を動員した。フジテレビ・KRテレビ・日本テレビ・NHK総合テレビの4局が、公演を順次中継放送するほどであった。客席が少ない芸術座の採算を軌道に乗せるためにも、このようなロングラン公演は菊田の念願であったが、この成功により、芸術座の秋の公演はほぼ芸術祭主催公演に当てられることが慣例となった。翌年から上演され、後々まで上演されるようになった『放浪記』もまた、芸術祭主催公演用に書き下ろされた作品である。 好評であったことから菊田は続演を決めたが、そのために本来ならば次に芸術座で行おうとしていた公演を中止したので、俳優から裏方に至るまで、次の公演に関係する全ての人々にキャンセル料を支払うことになった。中止の采配を振ったのは東宝で演劇関連を担当していた横山清二であったが、横山は次の公演の主役からも苦情を言われただけでなく、出演していない俳優には別の仕事を与えなければならなくなったと、俳優管理の面でも支障が生じたことを証言している。
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