ロシア海軍の対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 00:56 UTC 版)
「サールィチ岬の海戦」の記事における「ロシア海軍の対策」の解説
ドイツからオスマン帝国海軍に編入された2 隻の新型艦の存在は、黒海を抱えるロシアにとって大きな脅威となった。そのため、ロシアでは黒海艦隊への新しい弩級戦艦の配備を急ぐとともに、旧式化していた前弩級戦艦(元の艦隊装甲艦)の近代化工事を実施した。これにより、準弩級戦艦エフスターフィイ級はじめ黒海艦隊の主力艦は曲がりなりにも近代的な武装を備えるに至った。 そして、来るべきオスマン艦隊との衝突に備えて黒海艦隊は黒海上での演習に従事した。黒海艦隊では第一次世界大戦に先立ち各艦が協同して一目標に対して集中砲火を浴びせる戦術を習得していた。これにより、黒海艦隊はゲーベンとの直接対決においてその反撃を最小限に留めつつこれを撃破あるいは撃沈すら可能であると自負していた。 ただし、ボスポラス海峡は遠く、黒海艦隊の戦力も限られていた。作戦行動に参加する艦艇は、艦の調整と乗員の休息のため周期的に交代せざるを得なかった。そして、そのためロシアは海峡の恒久的な封鎖を実施することが不可能であった。
※この「ロシア海軍の対策」の解説は、「サールィチ岬の海戦」の解説の一部です。
「ロシア海軍の対策」を含む「サールィチ岬の海戦」の記事については、「サールィチ岬の海戦」の概要を参照ください。
- ロシア海軍の対策のページへのリンク