リーンバーンエンジンと排出ガス規制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 19:41 UTC 版)
「リーンバーン」の記事における「リーンバーンエンジンと排出ガス規制」の解説
スロットルを絞った状態で大型ガソリンエンジンを運転する(低負荷運転になる)と吸気行程で外に対して仕事をすることになるが、排気バルブを開けた時点でその仕事は取り戻せなくなる。希薄燃焼は、スロットルの絞りを減らす一方で、混合するガソリンの量を増やさずに燃焼を安定させる技術であった。具体的には強いスワール(横渦)やタンブル流(縦渦)を起こし、白金プラグで強力な点火火花を発生させていた。当時は筒内直噴ガソリンエンジンも同じ狙いで設計されていた。 ところが、酸素過多の状態で燃焼させるため、ディーゼルエンジンと同様に窒素酸化物の発生が問題となった。当初は、NOx吸蔵還元触媒を装備することで解決を試みたものもあった。 平成19年排出ガス規制(2007年)でガソリン車が規制の対象に加わり、さらに平成21年排出ガス規制(ポスト新長期規制、2009年)では「リーンバーン直噴車」が、ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)を装着したディーゼル車と同程度以上に粒子状物質(PM)を排出している実態を踏まえ、リーンバーン直噴車に対してもディーゼル車と同等の規制が導入された。これらの規制強化とともにリーンバーンエンジンは廃れていった。
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