ララドゴイチアのスーパータスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/20 05:16 UTC 版)
「スーパータスク」の記事における「ララドゴイチアのスーパータスク」の解説
J・P・ララドゴイチア(英語版)によって案出されたこのスーパータスクは、ニュートン力学における非決定論の一例である。このスーパータスクは静止した点質量の無限の集まりからなる。点質量は全て質量 m を持ち、長さ a メートルの直線 AB 上で位置 B、AB / 2、AB / 4、AB / 8 等々を取る。B にある最初の粒子は A に向かって速度1メートル毎秒で加速される。ニュートン力学の法則によれば、最初の粒子が二番目の粒子に衝突するとき、最初の粒子は停止し、二番目の粒子は最初の粒子の速度 1 m/s を受け継ぐ。このプロセスは無限に衝突を続けるが、どの粒子も1メートル毎秒で動いていたので、1秒後には、全ての衝突が完了する。しかしながら、この系列には末尾の粒子というものがないので、どの粒子も A には現れないだろう。そうすると、全ての粒子が静止することとなって、エネルギー保存則に矛盾する。いま、ニュートン力学の法則は時間反転で不変である、つまり、時間の方向を逆転させたとしても、諸法則は同じままである。もしこのスーパータスクに於いて時間が反転したなら、A から AB / 2 に沿った静止した点質量のシステムであって、でたらめに、自発的に互いに衝突を始め、B から速度 1 m/s で粒子が飛び出すことになる。AlperとBridgerは、実無限と可能無限との区別を伴うこのスーパータスクに於ける推論に対して疑義を呈している。
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