ラッカー系塗料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 19:32 UTC 版)
日本で多用されている、乾燥が速く強固な塗膜が形成できる利点を持つ塗料。通称は「ラッカー系」であるが正しくは非水溶性の有機溶剤を用いた「アクリル樹脂塗料」(MR.HOBBYでは溶剤系アクリル樹脂塗料と記載)である。溶剤の蒸発により樹脂が塗膜を形成するため、アクリルラッカーに分類される。溶剤が非水溶性であることを強調するために「油性アクリル系塗料」と呼ばれることもあるが、「油性」は本来動植物由来の油脂を表す用語であり、石油由来の有機溶剤に使用するのは厳密には正しくない。ラッカーの一種ではあるが、昭和30年代に模型用として売られていた「マメラッカー」などのプラスチックを溶かすほど溶剤の強い、本来のラッカー(ニトロセルロースラッカー)とは別物である。トルエンなどが含まれる業務用塗料ほどではないが、他の模型用塗料に比べ溶剤の臭いや毒性が強く、換気せずに長時間吸入すると中毒を起こす。また揮発性、引火性が強いことにも注意。マルサンのプラカラーを皮切りに、レベルカラー(後にMr.カラー)、モデルカラー、モノグラムカラー、ガイアカラーなど、多くのブランドが存在した。なお、模型専用塗料以外の模型向けの塗料にはトルエンなどを含むものもあるため注意が必要である。
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