ラインハート=ロゴフ仮説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 20:10 UTC 版)
「日本の財政問題」の記事における「ラインハート=ロゴフ仮説」の解説
ハーバード大学の経済学者のカーメン・ラインハートとケネス・ロゴフは共著『国家は破綻する-金融危機の800年』(原題:This Time Is Different)で、国家債務の対GDP比率が少なくとも90%に達すれば、GDP伸び率が減速し始めるとの研究を発表している。この研究は、公的債務へ取り組みを正当化するため、アメリカや欧州連合 (EU) などの当局者が頻繁に言及している。 一方でマサチューセッツ大学アマースト校の研究者トーマス・ハーンドン、マイケル・アッシュ、ロバート・ポリンらは論文の中で、ラインハートとロゴフが発表した公的債務に関する研究について、集計表におけるコーディングに誤りなどがあった可能性があるとの研究結果を発表している。 ノーベル経済学賞受賞者であるポール・クルーグマンは公的債務対GDP比が増えると経済成長が低下するのではなく、経済成長が低下したから公的債務対GDP比が増えたことや、イタリアと日本を除くとG7の国の公的債務残高対GDP比と成長率には相関関係がないと指摘している。 「ケネス・ロゴフ#ロゴフ=ラインハート論文」も参照
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