ヨーロッパ貴族との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 00:07 UTC 版)
華族は世間から「皇室の藩屏」として尊ばれはしたが、その特権はささやかな物であり、貴族院議員になりえること、差し押さえができない世襲財産を設定できること、爵位に相当する礼遇を受けることができること、家範(家憲)に法定効力をもたせることができることなどに限られる。プロイセン貴族などにみられるような軍役免除、免税特権、地域支配的諸権利といった平民に比べて圧倒的に有利になる特権は日本の華族には存在しなかった。日本の華族とイギリスの世襲貴族との共通点としては爵位家の戸主にのみ与えられたこと、貴族院議員になることができるが、衆議院議員(庶民院議員)になることができないことなどがあった。ただしイギリスでは1999年貴族院法以前は全世襲貴族が自動的に貴族院議員に列していたので爵位の等級による選出方法の違いはなかった。また1999年貴族院法制定により世襲貴族の議席数が制限された後のイギリスでは貴族院議員にならなければ庶民院議員になることが可能となっている。
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