ヨコシマフエフキとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヨコシマフエフキの意味・解説 

ヨコシマフエフキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/22 00:34 UTC 版)

ヨコシマフエフキ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: タイ目 Spariformes
: フエフキダイ科 Lethrinidae
: フエフキダイ属 Lethrinus
: ヨコシマフエフキ L. amboinensis
学名
Lethrinus amboinensis
Bleeker, 1854

ヨコシマフエフキ(学名:Lethrinus amboinensis)は、フエフキダイ科に分類される魚類の一種。西太平洋に分布し、ラグーンサンゴ礁に生息する。全長は最大70cmで、胸鰭中央部が水色であること、胸鰭基部内側に鱗が無いことが特徴である。

分類と名称

1854年にオランダ魚類学者であるピーター・ブリーカーによって、アンボン島から得られた標本を基に記載された[2]フエフキダイ属単型のフエフキダイ亜科の下に置く見解もある。『Fishes of the World』第5版ではフエフキダイ科に亜科を認めず、従来のスズキ目からタイ目に分類している[3]。種小名はタイプ産地を指す[4]。英名も同様に Ambon emperor である。

形態

背鰭は10棘と9軟条から、臀鰭は3棘と9軟条から成る[5]。体長は体高の三倍。体色は黄色で暗色の斑点が散らばり、頭部は茶色で明るい縞模様が入る。唇は赤色で、胸鰭基部は橙色。背鰭と尾鰭は黄土色で斑が入り、縁は赤色または橙色である[6]。胸鰭上縁と中央部は水色で、胸鰭基部の内側に鱗は無い[7]。全長は通常40cm、最大70cm[5]

分布と生息地

インドネシアから東はマーシャル諸島ソロモン諸島サモアマルキーズ諸島、北は南日本、南はオーストラリア北部まで、西太平洋に分布する[1]。日本では高知県トカラ列島沖縄諸島以南の琉球諸島に分布する[7]。水深5-30mの、砂地に隣接したサンゴ礁や、深いラグーンに生息する[5]

生態

魚類や​​甲殻類を捕食する。キツネフエフキやオオフエフキと混同されており、生態については不明な点が多い[6]

人との関わり

釣りで漁獲され、鮮魚として販売される[1]。日本では主に沖縄県で漁獲されるが、その流通量は少ない[8]

出典

  1. ^ a b c Carpenter, K.E.; Lawrence, A.; Myers, R. (2016). Lethrinus amboinensis. IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T16719839A16722370. doi:10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T16719839A16722370.en. https://www.iucnredlist.org/species/16719839/16722370 2025年9月21日閲覧。. 
  2. ^ CAS - Eschmeyer's Catalog of Fishes Lethrinus”. researcharchive.calacademy.org. 2025年9月21日閲覧。
  3. ^ Nelson, J.S.; Grande, T.C.; Wilson, M.V.H. (2016). Fishes of the World (5th ed.). Hoboken, NJ: John Wiley & Sons. pp. 502–506. doi:10.1002/9781119174844. ISBN 978-1-118-34233-6. LCCN 2015-37522. OCLC 951899884. OL 25909650M 
  4. ^ Order ACANTHURIFORMES (part 6): Families GERREIDAE, LETHRINIDAE, NEMIPTERIDAE and SPARIDAE”. The ETYFish Project (2024年1月12日). 2025年9月20日閲覧。
  5. ^ a b c Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2023). "Lethrinus amboinensis" in FishBase. November 2023 version.
  6. ^ a b Kent E. Carpenter; Gerald R. Allen (1989). Emperor fishes and large-eye breams of the world (Family Lethrinidae). An annotated and illustrated catalogue of lethrinid species known to date. FAO Species Catalogue. 9. FAO, Rome. https://www.fao.org/3/t0242e/T0242E06.pdf 
  7. ^ a b 畑晴陵; 本村浩之 (2017). “トカラ列島から得られたフエフキダイ科魚類ヨコシマフエフキ”. Nature of Kagoshima (鹿児島県自然環境保全協会) 43: 169-174. https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/staff/motomura/2017_05_Yokoshimafuefuki.pdf. 
  8. ^ ヨコシマフエフキ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑”. ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑. 2025年9月21日閲覧。

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ヨコシマフエフキのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヨコシマフエフキ」の関連用語

ヨコシマフエフキのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヨコシマフエフキのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヨコシマフエフキ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS