メレアグロスの死
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 16:04 UTC 版)
「カリュドーンの猪」の記事における「メレアグロスの死」の解説
メレアグロスは猪の皮を剥ぐと、「最初に血を流させたのはあなただ」といい、生皮をアタランテーに贈った。しかし、メレアグロスの伯父たちはこれに腹を立てた。プレークシッポスは、メレアグロスが自分のものにすべき皮をいらないというのなら、オイネウスの義兄弟で最年長である自分によこすべきだと言い立てた。プレークシッポスの兄弟も、最初に血を流したのはアタランテーではなくイーピクレースだったとしてプレークシッポスを支持した。メレアグロスは、激怒して二人の伯父を殺してしまった。 メレアグロスの母アルタイアーは、兄弟たちの死を嘆くあまり、しまっていた箱から薪を取り出して火中に投じた。これは、メレアグロスが生まれたときに3人のモイライが現れ、「かまどの燃え木が燃え尽きるまでは、(メレアグロスは)生きているだろう」と予言した運命の燃え木だった。メレアグロスは突然、体中を焼き尽くすような痛みを感じて苦しみだし、アタランテーの目の前で、なすすべもなく死んでしまった。 アルタイアーとクレオパトラーはメレアグロスの後を追って自殺し、声を上げて嘆き悲しむメレアグロスの姉妹たちは、ゴルゲーとデーイアネイラの二人を除いてアルテミスによってほろほろ鳥(ギリシア語でメレアグリデス meleagrides)に姿を変えられたという。メレアグロスの死に衝撃を受けたアタランテーは、結婚しない誓いを立てた。
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