メソヒップス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 15:39 UTC 版)
始新世後期から漸新世(3200~2400万年前)初期に北米は乾燥するようになり、植物では初期のイネ科植物が出現し、森はイネ科などの草原へと変化してきた。砂で覆われていた平野に、現在のプレーリーに似た草原ができていった。 約4000万年前、始新世後期に環境の変化に適合し選択されたメソヒップス(Mesohippus)へと進化した。メソヒップスの体はエピヒップスより大きくなり、脚がより長くなった。隠れる場所の少ない平原では捕食者から逃げるためにより速く走る必要が出てきたからである。 漸新世初期にはメソヒップスは北米の広い範囲で生活していた。その脚は前後とも指が3本になっており、3つの爪先で歩行していた。前脚の第5指は退化し、第3指がより発達した。長く、細い脚から、メソヒップスは敏捷性に優れた動物であったことが窺える。 メソヒップスはエピヒップスと比べて、肩まで61センチメートルと少し大きく、また、背中はアーチ状ではなくなり、顔や鼻、首が長くなった。大きな大脳を持ち、頭蓋骨には現在の馬にも見られる小さな浅い窪みがある。その窪みは化石から馬の種の鑑定に使われている。メソヒップスは小臼歯が前部にあり、後のウマ科の動物が持つ6個の臼歯を持っていた。植物を食べるために、エピヒップスよりも硬く鋭い歯を獲得していた。
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「メソヒップス」の例文・使い方・用例・文例
- メソヒップスという化石動物
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