ムッサエンダ・フィリピカ

●フィリピンやニューギニアが原産です。高さは2~3メートルほどになり、白色の大きな萼片が特徴です。葉は楕円形から長楕円形で、対生します。花は黄色い小さな筒状花です。フィリピンで改良された園芸品種も出回っています。写真は、ピンクの萼片の園芸品種。
●アカネ科コンロンカ属の常緑小低木で、学名は Mussaendaphilippica。英名はありません。
| クルマバソウ: | 車葉草 |
| ケファランツス: | アメリカ谷渡りの木 |
| コンロンカ: | ムッサエンダ・アウロラエ ムッサエンダ・フィリピカ ムッサエンダ・ルテオラ 崑崙花 緋衣崑崙花 |
ムッサエンダ・フィリピカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/08 09:01 UTC 版)
| ムッサエンダ・フィリピカ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ムッサエンダ・フィリピカ
(Wikimedia Commons) |
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| 分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| Mussaenda philippica A.Rich. | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ムッサエンダ・フィリピカ |
ムッサエンダ・フィリピカ(学名:Mussaenda philippica)は、アカネ科コンロンカ属の半つる性常緑低木。
特徴
原産地では高さ5 mに達するとされるが、露地栽培の場合は樹高1–2mほど。葉は長さ15–20mで対生し、大きな卵形で光沢がある。葉表の葉脈は明瞭で、表裏ともに軟毛がある。花は頂生の小さな円錐花序につき、筒状花の花冠裂片は橙黄色で5裂する。開花期は5–11月。萼片は5枚だが、基本種はこのうち1枚が大きく発達し、卵形で白色のカリコフィルを形成する[1][2][3][4]。改良品種は複数枚のカリコフィルが発達する。カリコフィルが白色の「オーロラ」[5]、濃桃色の「ロセア」「クイーン・シリキット」などの品種がある[5][6][7]。
分布
フィリピンおよびニューギニア島原産[1][2][3][4][7]。POWOではフィリピンのみを原産地としている[8]。
利用
同属のアフリカ産ヒゴロモコンロンカM. erythrophyllaなどとの交配育種に用いられ、多くの品種が作出されている[4]。挿し木で繁殖可能。日当たりの良い場所だと花つきが良い。強風に弱いので戸外では風当たりの弱い場所に置く。冬越しには10–12℃以上が必要なため、室内へ移す[5][6]。熱帯では庭園に植栽され[1]、温暖な沖縄県内でも公園や民家に植栽される[3]。
ギャラリー
- 栽培品種(沖縄県沖縄市 東南植物楽園)
- 栽培品種(沖縄県本部町 国営沖縄記念公園 熱帯ドリームセンター)
脚注
- ^ a b c (最新園芸大辞典編集委員会 1989, pp. 335–336)
- ^ a b (屋比久 2006, p. 137)
- ^ a b c (平良ほか 2009, p. 119)
- ^ a b c (日本インドア・グリーン協会 2020, pp. 243–244)
- ^ a b c (Brickell 1996, p. 685)
- ^ a b (あんり ほか 2002, p. 131)
- ^ a b (沖田原 2021, p. 337)
- ^ “Mussaenda philippica A.Rich.” (英語). Plants of the World Online. Kew Science. 2025年11月3日閲覧。
参考文献
- 最新園芸大辞典編集委員会 編「ムッサエンダ・フィリピカ Mussaenda philippica」『最新園芸大辞典』 7巻(第2版)、誠文堂新光社、千代田区、1989年。ISBN 4416483031。
- Brickell, Christopher, ed. (1996), “Mussaenda, M. 'Aurorae'”, RHS A-Z encyclopedia of garden plants, United Kingdom: Dorling Kindersley, p. 685, ISBN 0751303038
- 小川恭弘 著「コンロンカ(ムッサエンダ)Mussaenda」、あんりゆき、小川恭弘、尾崎章、尾崎忠、佐藤進 編『別冊NHK趣味の園芸 観葉植物と熱帯花木』2002年、131頁。 ISBN 4146457610。
- 屋比久壮実「オオロラコンロンカ」『花ごよみ 亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画、2006年。 ISBN 4990191730。
- 平良一男; 新里隆一・仲村康和・松田正則「オオロラコンロンカ」『沖縄 花めぐり』沖縄都市環境研究会、2009年。
- 日本インドア・グリーン協会「コンロンカ属、ムッサエンダ・フィリピカ」『熱帯植物図鑑』誠文堂新光社、東京都文京区、2020年。 ISBN 9784416918852。
- 沖田原耕作「ムッサエンダ・フィリッピカ」『おきなわの園芸図鑑 園芸植物とその名前』新星出版、那覇市、2021年。 ISBN 9784909366832。
外部リンク
- コンロンカ属 Mussaenda 三河の植物観察
- ムッサエンダ・フィリッピカ GKZ植物事典
- ムッサエンダ・フィリピカ・クイーン・シリキット かぎけん花図鑑
- ムッサエンダ ドナオーロラ かぎけん花図鑑
- 園長のおすすめ(ムッサエンダ・フィリピカ ‘ドナ ルス’) 広島市植物公園ブログ 2018-08-19
- ムッサエンダ 365花撰
- ムッサエンダ・フィリッピカ 花しらべ
固有名詞の分類
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