ミトニック逮捕後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 22:42 UTC 版)
ミトニックの逮捕後、下村らの著作『Takedown』について論争が起こった。共同著作者であるニューヨーク・タイムズ記者のジョン・マーコフが捜査当局に協力したとされ、マーコフは弁護士を立てて反論する事態となった。 サンフランシスコ在住のジャーナリスト、ジョナサン・リットマンは、下村らの著作とは逆にケビン・ミトニック側の視点から同じ事件を扱った本『Fugitive Game』を書いた。リットマンはオンラインを経由して、ミトニックが逮捕される直前まで連絡を取り合っていた。著作は『Takedown』とは逆にミトニック側の視点で書かれた。そこに登場するミトニックは『Takedown』での彼とはまったく異なる、好人物という印象を読者に与えた。 リットマンは著作において、ミトニック逮捕の経緯におけるマーコフの動きを批判している。ジャーナリストは中立であるべきだが、マーコフは下村側に協力する立場で捜査当局にミトニックに関する情報を渡し、捜査に用いた装置に手を触れることまであったと述べた。しかしマーコフは自分はあくまで「観察者」の立場であったと反論し、リットマンの著作の出版社に当該箇所の訂正を求めたという。他にもリットマンは、『Takedown』におけるミトニックの行為は大げさに描かれており、それは下村側が本や映画の契約を進める上で有利になるからであるとした。しかしマーコフはこの点にも反論しており、インターネット上で関係者間での議論が起こった。
※この「ミトニック逮捕後」の解説は、「下村努」の解説の一部です。
「ミトニック逮捕後」を含む「下村努」の記事については、「下村努」の概要を参照ください。
- ミトニック逮捕後のページへのリンク