マジックナンバーの増減
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 03:03 UTC 版)
「マジックナンバー (野球)」の記事における「マジックナンバーの増減」の解説
定義より、マジックナンバーが増加することはありえないが、リーグ戦が進むとマジックナンバーが減ることがある。マジック点灯チームAおよびマジック対象チームBの勝敗により、Aのマジックナンバーは以下の挙動を示す。 マジック点灯チームAが1勝すると、マジックナンバーは1つ減る。 マジック点灯チームAが1敗した場合、マジックナンバーは変化しない。 マジック点灯チームAの引き分けが1つ増えると、マジックナンバーは 1 + ( N M − N E A ) {\displaystyle 1+(N_{M}-N_{EA})} だけ減る。 マジック対象チームBが1勝した場合、マジックナンバーは変化しない。 マジック対象チームBが1敗すると、マジックナンバーは 1 + ( N M − N L B ) {\displaystyle 1+(N_{M}-N_{LB})} だけ減る。 マジック対象チームBの引き分けが1つ増えると、マジックナンバーは ( N M − N E B ) {\displaystyle (N_{M}-N_{EB})} だけ減る。 ここで N M {\displaystyle N_{M}} 、 N E A {\displaystyle N_{EA}} 、 N L B {\displaystyle N_{LB}} 、 N E B {\displaystyle N_{EB}} は、 N M = ⌊ L B ( E A − E B ) T − E B ⌋ {\displaystyle N_{M}=\left\lfloor {\frac {L_{B}(E_{A}-E_{B})}{T-E_{B}}}\right\rfloor } N E A = ⌊ L B ( E A − E B + 1 ) T − E B ⌋ {\displaystyle N_{EA}=\left\lfloor {\frac {L_{B}(E_{A}-E_{B}+1)}{T-E_{B}}}\right\rfloor } N L B = ⌊ ( L B + 1 ) ( E A − E B ) T − E B ⌋ {\displaystyle N_{LB}=\left\lfloor {\frac {(L_{B}+1)(E_{A}-E_{B})}{T-E_{B}}}\right\rfloor } N E B = ⌊ L B ( E A − E B − 1 ) T − E B − 1 ⌋ {\displaystyle N_{EB}=\left\lfloor {\frac {L_{B}(E_{A}-E_{B}-1)}{T-E_{B}-1}}\right\rfloor } で表される整数とする。 以上をまとめると次のようになる。 マジックナンバー M A B {\displaystyle M_{AB}} の変化Bの勝敗試合なし勝ち負け分けAの勝敗試合なし 0 {\displaystyle 0} 0 {\displaystyle 0} − 1 − N M + N L B {\displaystyle -1-N_{M}+N_{LB}} N E B − N M {\displaystyle N_{EB}-N_{M}} 勝ち − 1 {\displaystyle -1} − 1 {\displaystyle -1} − 2 − N M + N L B {\displaystyle -2-N_{M}+N_{LB}} − 1 + N E B − N M {\displaystyle -1+N_{EB}-N_{M}} 負け 0 {\displaystyle 0} 0 {\displaystyle 0} − 1 − N M + N L B {\displaystyle -1-N_{M}+N_{LB}} N E B − N M {\displaystyle N_{EB}-N_{M}} 分け − 1 − N M + N E A {\displaystyle -1-N_{M}+N_{EA}} − 1 − N M + N E A {\displaystyle -1-N_{M}+N_{EA}} − 2 − 2 N M + N E A + N L B {\displaystyle -2-2N_{M}+N_{EA}+N_{LB}} − 1 − 2 N M + N E A + N E B {\displaystyle -1-2N_{M}+N_{EA}+N_{EB}} ただし、マジック対象チームが交代する場合には上記のような挙動には必ずしも当てはまらない。 引き分けの場合は1つ減るかどうかは勝率により左右されるが、引き分け再試合制でない場合、点灯チームと対象チームの双方が引き分ければ通常は1つ減るが、引き分け数にばらつきがある場合に変則的な減り方をすることがまれにある。 2009年9月20日、セ・リーグの読売ジャイアンツ(以下、巨人)には、試合前に優勝マジック6が点灯していた。この日の試合は、巨人が勝ち、マジック対象チームの中日ドラゴンズ(以下、中日)は敗れたが、巨人の優勝マジックは1つしか減らず「5」となった。巨人は残り14試合で4勝10敗の場合、勝率が.6222。一方、中日が残り12試合に全勝すると.6223となり、巨人を上回る。このため、巨人が優勝するには、自力での5勝が必要な計算となる。当該シーズンは、巨人の引き分けが突出して多かった(巨人が9、中日が1)ためこうした影響が出た。 いったん消滅した後に再点灯した場合も、消滅した時の数字より小さくなる。それは各チームがそれぞれに個別にマジックナンバーがあり、はじめは直接対決などの考慮に入れないいわゆる隠れマジックとなっており、隠れマジックの状態でも試合に勝利したり対戦相手が敗れれば数字が減少するからである。なお、マジックナンバーが点灯したチームが変われば数字上は増えることはありうる。
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