ペタシス試薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/03/27 01:15 UTC 版)
ペタシス試薬 | |
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ビス(η5-シクロペンタジエニル)ジメチルチタン
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別称
ジメチルチタノセン
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 1271-66-5 |
C[Ti](C)(C)c.c1cccc1.c2cccc2
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特性 | |
化学式 | C12H16Ti |
モル質量 | 208.13 g/mol |
外観 | トルエン中では黄色の溶液 |
水への溶解度 | 少しずつ加水分解される |
危険性 | |
MSDS | External MSDS |
主な危険性 | 刺激性 |
特記なき場合、データは常温(25 ℃)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
ペタシス試薬(Petasis reagent、ペタシス反応との関係は無い)はジメチルチタノセン(Cp2TiMe2)のことで、塩化メチルマグネシウム[1]またはメチルリチウム[2]と二塩化チタノセンを反応させることによって容易に作ることができる。カルボニル基の末端アルケンへの変換に使われるが、これはテッベ試薬およびウィッティヒ反応によく似ている。 ウィッティヒ反応とは異なり、ペタシス試薬はアルデヒドやケトン、エステルを含む広範囲のカルボニル基と反応できる。また、ペタシス反応はテッベ試薬と比べて空気に対し安定であり、純粋な固体として分離することができ、トルエン-THFに速やかに溶解する。
オレフィン化試薬の活性種であるCp2TiCH2は、ペタシス試薬をトルエンまたはTHF中で60℃に熱することにより形成する。
脚注
- ^ Payack, J. F.; Hughes, D. L.; Cai, D.; Cottrell, I. F.; Verhoeven, T. R.(2002), “Dimethyltitanocene”, Org. Synth. 79: 19
- ^ Claus, K.; Bestian, H. Justus Liebigs Ann. Chem. 1962, 654, 8 doi:10.1002/jlac.19626540103
- ^ Cook, M.J.; Fleming, E.I. Tetrahedron Lett. 2005, 46, 297-300. doi:10.1016/j.tetlet.2004.11.070
- ^ Morency, L.; Barriaul, L. J. Org. Chem. 2005, 70, 8841-8853.
外部リンク
ペタシス試薬 (Petasis reagent)
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「ウィッティヒ反応」の記事における「ペタシス試薬 (Petasis reagent)」の解説
安定性・再現性の面でテッベ試薬より優れており、ルイス酸性の強いアルミニウムを含まないため、よりマイルドに反応が行える。一方で反応性の低い気質を用いる場合は加熱を要する。
※この「ペタシス試薬 (Petasis reagent)」の解説は、「ウィッティヒ反応」の解説の一部です。
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