ベットの上限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:57 UTC 版)
ゲームが青天井にならないように、ベットおよびレイズが出来る額に制限を設定しておく種類のゲームを、リミットゲームと呼ぶ。逆に上限額を全く設定しないで、無制限に行えるゲームをノー・リミットゲームと呼ぶ("NL","N/L"などと略されて表記される場合もある)。 レイズの値の制限方法には、以下のようなバリエーションがある。 フィックスドリミット (fixed limit) あらかじめ定められた一定の額しか増額することが出来ない。単に「リミット」と表記されている場合は、この「フィックスドリミット」を指す場合が多い。 スプレッドリミット (spread limit) たとえば「$1から$5の範囲で任意の額を増額できる」といった、一定の幅を持たせた設定。(低額のマネーゲームで採用されている場合があるが、トーナメントではほとんど採用されない。) ポットリミット(pot limit) ポットにある合計金額をベット出来る上限金額とするルール。 ノーリミット(no limit) ベットおよびレイズが出来る額の上限を定めないルール。 ベットやレイズの額だけでなく、毎回のベットラウンドでのベットやレイズの回数にも制限が設定されている場合もある。この回数制限に達することをキャップと言う。 なお、ノーリミットのゲームであっても、通常は「ハンドの開始時点でテーブル上にある手持ちチップしか賭ける事が出来ない」というルール(テーブルステークスと呼ばれる)があるため、実際の上限は「自分、もしくは対戦相手の持っているチップの総額(のうち、少ない方)まで」となる。 これは、ハンドの途中でチップを買い足して不当にポットを大きくしたり、経済的に不利なプレイヤーが払いきれないベットを受けて強制的にフォールドさせられたりといった恫喝的なプレイを防止する目的で設定された制限である。 手持ちのチップ全てを賭ける事を「オールイン」といい、オールインしたプレイヤーは、それ以降のラウンドをベット無しで最後まで参加できるが、その時点でアクティブプレイヤーではなくなる。オールインしたプレイヤーが受け取る事が出来るのは、オールインした金額に対応するベットまでで、それを超えた、あるいはそれ以降に賭けられたチップはサイドポットとして分けられ、アクティブプレイヤーのみで争われる。 逆に、自分の賭けたチップを対戦相手が受けきれない場合、対戦相手はオールインで受ける事が出来、その場合他にアクティブプレイヤーがいない場合は相手が受け切れなかった差額はベット不成立で返却される(他にアクティブプレイヤーがいる場合は差額がサイドポットへのベットとなる)。
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