ヘレニズム世界の禁欲主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 02:37 UTC 版)
「禁欲主義」の記事における「ヘレニズム世界の禁欲主義」の解説
肉体(物質的世界)と魂(精神世界)を対立させる二元論的な人間論が信じられたギリシャ哲学の諸派では、禁欲(アスケーシス)を理想的な人格形成に至るための「徳の訓練」として捉えた。プラトンは、誰もが分別を持ち、うつろいゆく世間とは然るべき距離を置く賢者になることを理想とした。プラトン哲学での哲学的生活には禁欲の実践が大きく取り入れられていた。 自ら求めず、自然(本性)に則り、運命に従うことを綱領としたストア学派にとって禁欲は必要不可欠な訓練だった。煩悩の源となる欲望を理性によって断ち、見せかけの善や悪に無関心でいられることはストア派の求めた理想的心境である。
※この「ヘレニズム世界の禁欲主義」の解説は、「禁欲主義」の解説の一部です。
「ヘレニズム世界の禁欲主義」を含む「禁欲主義」の記事については、「禁欲主義」の概要を参照ください。
- ヘレニズム世界の禁欲主義のページへのリンク