プロトコル設計での教訓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/24 15:15 UTC 版)
「Wireless Application Protocol」の記事における「プロトコル設計での教訓」の解説
WAPプロトコル設計の妥当性に対しては、その発足時から論争の元になっていた。すなわち、WAP 1.xのプロトコルは、より低速で遅延性の高い携帯電話ネットワークに最適化するという意図のもと、WTP(ワイヤレストランスポートプロトコル)、WSP(ワイヤレスセッションプロトコル)、WTLS(ワイヤレストランスポートレイヤーセキュリティ)などがIP層の上位にのせられることになった。これらのプロトコルは携帯電話の世界でしか使われず、また、TCP/IPの対応するプロトコルと比べるとかなり複雑なものであって、その効果と存在理由について主にインターネット側から多くの批判がなされてきた。 WAP 2.0でWAP自体がトランスポートプロトコルとしてTCPを併記する形で採用し、最終的にこの論争には終止符が打たれた。WAP 2.0でのTCP採用時には、有線と無線をプロキシサーバで分けるという考えの元、Wireless Profiled TCPという概念もあわせて採用された。 品質の異なるネットワーク間(例:無線と有線)を中継する場合に再送セグメントの分割を行い効率化を図ることもある(具体例:w-TCP/WAP2.0 、split-TCP [RFC 2757])。
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