プログラム説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 10:25 UTC 版)
老化を引き起こす特定の遺伝子が存在するという説。それぞれの細胞には、分裂できる限界がはじめから設定されており、その回数を迎えて分裂ができなくなることにより老化が発生するという。分裂できる限界数は、種によってまちまちであるが、概ねその種の寿命と比例していることから現在有力な説のひとつである。テロメアは細胞分裂の度に短くなることから、このプログラム説の機構を行う部分であるとされる。 ヒトの細胞の分裂限界(PDL:population doubling level)(=ヘイフリック限界)は50で最大寿命は約120年、ウサギではPDL20で最大寿命は約10年、ラットではPDL15で最大寿命は約3年で、PDLと最大寿命とが直線的な関係がみられる。 この説における解決法としては現在、テロメラーゼが有力である。がん細胞においては、テロメラーゼが高活性化することにより細胞が不死化することから、幹細胞のテロメラーゼの活性をコントロールすることで不老不死の実現が可能なのではないかと考えられている。
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