ブロック暗号の誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 21:18 UTC 版)
1970年代、ホルスト・ファイステルにより換字式暗号と転置式暗号を組み合わせた換字-転字暗号が提案され、DESの原型となるブロック暗号 Lucifer が誕生した。 エニグマなどの機械式暗号は、ブロック長が数ビットで、換字表の切替周期の長さとその統計的ランダム性を向上させた換字式暗号であるが、ブロック暗号はブロック長を64~128ビットと大きくし、換字と転置を繰り返すことで暗号文を作成する方式である。単純換字式暗号の換字表の種類は26!サイズであるが、ブロック長が64ビットのとき、(2^64)!という巨大なサイズとなる。 ただ、Luciferの換字表(Sボックスと呼ばれる)の設計には問題があり、解読が容易であった。その為、DES規格制定の際、当時のコンピューターを駆使してSボックスの検証が行われた。しかし助言したNSAがSボックスの設計方針(差分解読法への耐性)を明らかにしなかったため、裏口(バックドア)を仕掛けたとの疑惑が残った。 ブロック暗号の歴史は、ブロック暗号#歴史を参照。
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