ブリュッヘンとラ・フォリア
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「フランス・ブリュッヘン」の記事における「ブリュッヘンとラ・フォリア」の解説
ブリュッヘンはテレフンケン・レーベル(現テルデック)より発売された12枚の全集、それにSEONレーベル(現ソニー・クラシカル)への録音やフィリップス・レーベルでの18世紀オーケストラとの共演など、数多くのCDをリリースしている。しかしリコーダー、トラヴェルソ奏者としてブリュッヘンを見るなら、その中で最も高く評価されているのはコレルリの「ラ・フォリア」(作品5の12)の録音だろう。この曲は元々ヴァイオリンと通奏低音のために書かれた曲だが、出版後すぐに、当初一般家庭に普及していたリコーダーのための編曲が出版されている(1702年・ウォルシュ版)。 ブリュッヘンもこの楽譜を用いて1967年にテレフンケンに録音を残し、「ラ・フォリア・ブーム」の火付け役となった。しかし、より高い評価を受けたのは引退直前の1980年にSEONレーベルに残した録音である。ここでブリュッヘンは演奏を容易にするために編曲されたウォルシュ版を批判し、リコーダーの音域と技法を最大限に生かした編曲を自ら書き下ろしている。その改善点は多分に見受けられるが、メロディーラインの回復と管楽器では演奏不可能な重音の処理が特筆すべき点である。なお、両者とも共演者はグスタフ・レオンハルト(チェンバロ)およびアンナー・ビルスマ(チェロ)。収録されているCDには下記のようなものが挙げられる(一部廃盤のものを含む)。 「涙のパヴァーヌ〜リコーダー名曲集」(テルデック) 「ラ・フォリア〜オリジナル楽器によるブロックフレーテ曲集4」(テルデック) 「Frans Brüggen Edition Vol.2 ~ Italian Recorder Sonatas」(テルデック) 以上、1967年録音のもの 「コレッリ:ラ・フォリア〜ソナタ集 作品5の7〜12」(BMG) SONY「Corelli / Sonatas Op.5 Nos.7-11, La Follia」(ソニー・クラシカル) 以上1980年録音のもの
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