フレシェ代数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/20 05:46 UTC 版)
フレシェ代数は、劣乗法的(ドイツ語版)半ノルム(ドイツ語版)列 (pn)n に関するフレシェ空間を成すような位相線型環を言う。半ノルムの劣乗法性から乗法の連続性が保証される。 可分局所コンパクトハウスドルフ空間 X 上定義された複素数値連続函数 X → C 全体の成す C-線型環 C(X) に半ノルム p n ( f ) := sup x ∈ K n | f ( x ) | {\displaystyle p_{n}(f):=\sup _{x\in K_{n}}|f(x)|} の定める位相を入れたものはフレシェ代数になる。ただし Kn ⊂ X はコンパクト集合列で、各 Kn は Kn+1 の内部に含まれ、かつ X はそれらの合併で被覆されるものとする。このとき C(X) にはコンパクト収束の位相が入るから、Cc(X) とも書かれる。 特に X が Cn の開集合のとき、正則函数全体の成す線型環 H(X) は Cc(X) の部分フレシェ代数になる。これらの代数はノルム付け可能(ドイツ語版)でないから、したがってバナッハ代数にもならない。これらは多変数複素函数論で役を果たす。
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