ファリスク語・ラテン語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/26 09:59 UTC 版)
「古イタリア文字」の記事における「ファリスク語・ラテン語」の解説
ファリスク語とラテン語の文字もエトルリア文字アルファベット表に由来する。最初期のラテン文字アルファベット表は以下の21文字で、ラテン語に不要な 𐌈, 𐌎, 𐌑, 𐌘, 𐌙 は取り除かれた。 𐌀 𐌁 𐌂 𐌃 𐌄 𐌅 𐌆 𐌇 𐌉 𐌊 𐌋 𐌌 𐌍 𐌏 𐌐 𐌒 𐌓 𐌔 𐌕 𐌖 𐌗 A B C D E F Z H I K L M N O P Q R S T U X エトルリア語では使われなかった B, D, O も、ラテン語とファリスク語では使われた。𐌂 の発音はエトルリア語を受け継いだ /k/ と元来の有声子音/ɡ/ の二種類を表した。南方エトルリア文字と同様に/k/は後続する母音によって、𐌂・𐌊・𐌒 を使い分けた。 ラテン語の /f/ の発音は最初期には FH と表したが(初期のエトルリア語と同様)、その後、F の一文字で表すようになった。 ラテン語には Z(/z/の発音)は不要だったが当初のラテン語アルファベット表には残された。しかし後に不要として取り除かれ、その位置には代わりに文字 C から新たに作られた G /g/ が置かれた。またその後紀元前1世紀になってギリシア語からの借用語の表記に用いる Y と Z が再導入され、アルファベット表の末尾(X の後ろ)に追加された。 ファリスク文字のAの字形はラテン文字のRによく似ている。ファリスク語では Z は使われたが、BとQはあまり使われず、また新たな文字()が作られた。
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