ピアノ協奏曲第11番_(ハイドン)とは? わかりやすく解説

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ピアノ協奏曲第11番 (ハイドン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 16:56 UTC 版)

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Recording from Chesnut piano competition. Soloist - Margaryta Borysevych (8:13)

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ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob. XVIII:11 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドン1784年以前に作曲した協奏曲であり、ハイドンによる鍵盤楽器のための協奏曲のうち、唯一広く知られている作品である。

通し番号を付けて『ピアノ協奏曲第11番』と表記される場合もあるが、これはホーボーケン番号で XVIII に分類されている鍵盤楽器のための協奏曲全部(オルガン用を含む)に通し番号を振ったもので、ハイドンが書いたチェンバロまたはピアノのための協奏曲は第3番、第4番とこの曲の3曲のみである[1]

概要

ハイドンは鍵盤楽器のための協奏曲を他にも書いているが、この曲以外は1750年から1770年頃の作品であり、この曲のみが1780年代の曲である[2]

作曲の経緯や正確な作曲年代は明らかでない[3]が、1781年頃にハイドンはモーツァルトと親しくなっており、このことからこの曲は、モーツァルトのピアノ協奏曲からの影響が他の協奏曲よりも多く見られる。

1784年ウィーンアルタリアから「作品37」として出版され[2]、同年にはパリロンドンからも出版されているが[4]、出版されたときの題は『チェンバロまたはフォルテピアノのための協奏曲Concerto per il clavicembalo o fortepiano)』となっており、どちらでも演奏できるように書かれている。

現代での演奏はモダンピアノによる場合が圧倒的に多いが、近年ではトン・コープマンがチェンバロで演奏した録音[5]や、ヨランダ・ヴィオランテがフォルテピアノで演奏した録音[6]、ハープ奏者グザヴィエ・ドゥ・メストレによる録音なども存在する。

編成

鍵盤楽器奏者用の楽譜には独奏部分以外に数字つき通奏低音も書かれているが、実際の演奏では省略されることが多い。

構成

全3楽章構成、演奏時間は約20分[2]。第1楽章と第2楽章にはカデンツァを挿入する場所がある。

脚注

  1. ^ 大宮(1981) p.204
  2. ^ a b c d 大宮(1996) p.178
  3. ^ Piano Concerto (Harpsichord) D major Hob. XVIII:11, G. Henle Verlag, https://www.henle.de/us/detail/?Title=Piano+Concerto+(Harpsichord)+D+major+Hob.+XVIII%3A11_640 
  4. ^ Larsen (1982) p.48
  5. ^ アムステルダム・バロック管弦楽団による(1996年録音、エラート)。
  6. ^ フェデリコ・グリエルモ指揮、ラルテ・デラルコによる(2008年録音、ブリリアント・クラシックス)。
  7. ^ Hadow, W. H. (1897). A Croatian Composer: Notes towards the Study of Joseph Haydn. London: Seeley and Co. pp. 52-55. https://archive.org/details/croatiancomposer00hadouoft/page/52/mode/2up/search/concerto 

参考文献

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