ヒメオニグモ属とは? わかりやすく解説

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ヒメオニグモ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/08/19 22:36 UTC 版)

ヒメオニグモ属
ヤマシロオニグモ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 鋏角亜門 Chelicerata
: クモ綱 Arachnida
: クモ目 Araneae
: コガネグモ科 Araneidae
: ヒメオニグモ属 Neoscona

ヒメオニグモ属 Neosconaコガネグモ科に含まれるクモの分類群の一つ。オニグモに類するクモの一部を含む。その範囲には若干の変遷がある。

特徴

ヒメオニグモ属は、いわゆるオニグモに類するクモのうちで、中型から小型の種の一部を含む属である。いずれもやや縦長で頭部と胸部の区別が見える頭胸部、逆三角形から倒卵形の腹部を持ち、しっかりした歩脚がある。雄は雌より一回り小さく、華奢。

かつては腹部の前の背面両側に肩突起がなく、なめらかな卵形の腹部を持っていることなどをオニグモ属との区分とした[1]が、現在では外部形態はほとんど当てにされていない。そのため、外見的な特徴では近縁属との判別は困難である。

属名 Neosconaギリシャ語の neo (紡ぐ)と schoinos () を合わせたもの[2]

生態など

すべてを張るクモで、ごく標準的な垂直円網を張る。種によって夜間のみ網を張るもの、昼も網を張っているが、クモ本体は片隅に隠れているもの、常に網の中央にいるものなどの違いがある。ときに切れ網を張る場合がある。

利害

イエオニグモは人家に多く生息するため、害虫駆除の役にも立っているだろうが、窓際や軒下を汚すとして嫌われる。ドヨウオニグモは水田に個体数が多いため、害虫駆除に貢献していると見られる。

分類

この属の範囲はかなりの変遷がある。現在この属に置かれている種の幾つかは、オニグモ属の元で記載され、あるいは何度か行き来をしたものもある。現在の考えでも、この属はオニグモ属やタカネオニグモ属と近縁なものと考えられている。

世界で80種が知られ、日本では以下の11種が記録されている。それ以外のものについてはこの項を参照されたい。

出典

  1. ^ 八木沼(1968)p.50,p.56
  2. ^ 八木沼健夫・平嶋義宏・大熊千代子『クモの学名と和名』九州大学出版会、1990年、95-96頁。ISBN 4873782589

参考文献

  • 八木沼健夫,『原色日本クモ類図鑑』、(1968),保育社
  • 小野展嗣編著、『日本産クモ類』、(2009)、東海大学出版会

ヒメオニグモ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/21 04:04 UTC 版)

オニグモ類」の記事における「ヒメオニグモ属」の解説

オニグモ属に似るが、腹部両肩隆起がなく、側方の目が突き出さないなどの違いがある。その中でヤマシロオニグモ大型で、雌は15mm達する。初夏成熟する夜間に網を張り昼間隠れているが、昼間網を張っていることも多い。また、腹部斑紋変異が多いことでも知られる標準的なものは、全身褐色赤褐色で、腹部背面鋸歯の深い形の葉状斑が黒褐色ではいるが、地色白っぽくなるもの、褐色の地で前方中央に白い斑紋が入るもの、地色灰色で、腹部後方中央褐色斑紋が入るものなどがある。また海岸部に多いヘリジロオニグモの中にはほとんど黒色個体群なども見られ、マメオニグモが見られるような山間部で、ヘリジロオニグモが確認されることもあるよう識別はなかなか難しい。識別は雄の触肢などでなされることが多く、あまりはっきりした差がない場合あり、かえって難しくなることもあるようだ

※この「ヒメオニグモ属」の解説は、「オニグモ類」の解説の一部です。
「ヒメオニグモ属」を含む「オニグモ類」の記事については、「オニグモ類」の概要を参照ください。

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