ヒト以外の哺乳類の乳房
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 05:24 UTC 版)
哺乳類の乳腺の発達する部位は、左右対称に前足の腋の下から後ろ足の間、恥骨に続く乳腺堤と呼ばれる弓状の線上にある。この上の発達部位の中で、それぞれ哺乳類の種によって、特定の幾らかが発達する。前の方が発達する場合、子供は前足の腋の下に口を突っ込むことになるし、後ろが発達すれば、腹部下面や鼠径部に乳房が並ぶことになる。 一般的に多産の動物ほど乳房の数は多く、牛は4個(2対)、熊は6個(3対)、猫は8個(4対)、犬は10個(5対)、豚は14個(7対)存在する。ただし、個体差が大きく必ずしも個数や位置は一定ではない。乳付き順位といい、どの仔がどの乳房を吸うか、生後すぐに決定される場合もある。 ヒトにおいても極く稀に本来の発達部位以外の場所に乳頭(多くの場合1対。9対発生した例あり)が発生することがある。「副乳」と称される。稀に膨らむ場合もあるが、ほとんどの場合が発達せずホクロのように見える。副乳は必ず乳腺堤(腋窩から外陰部にかけて)に発生する。人類は進化の過程で乳房の数を2個に減らしたが、昔の名残が表に出てしまったものと考えられる。
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