ヒト以外の生物の性比
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 09:21 UTC 版)
等しい量の資源を、おのおのの性の子に費やすのは、進化的に安定な戦略である。群れの中の多くの個体がどちらか一方の性の子を多く作ることによって性比の均衡が崩れた場合、もう一方の性の子を作る個体はより少ない努力でより高い繁殖成功を得ることができる。そのため1人の子を育てるコストが子の性にかかわらずおよそ同じであれば、集団の性比は多くの場合1:1に収斂する。 バクテリアのボルバキアはいくつかの節足動物でオスを殺し、性比を歪曲する。 通常、海洋性のカイアシ類の成体の性比はメス側に大きく傾いている。しかし、家系によって成体の性比に差がある。メスが複数の配偶相手の卵を産み続けるのに必要とする家系では性比はそれほど偏っていない。しかしメスが一個体との配偶の後に絶え間なく卵を産むことができる家系では、性比は強くオス1:メス5に歪曲されている。 爬虫類のいくつかの種では、卵の孵化温度が個体の性を決定する。例えばアメリカアリゲーターでは、メスは27.7°から30℃で、オスは32.2℃から33.8℃で生まれる。しかしこの方法では、ひと家族(20- 50個)におけるすべての卵が同性になると予想される。実際に、この種の自然な性比はオス1:メス5である
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