パウロ書簡での言及
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/22 08:13 UTC 版)
わたしと全教会との家主ガイオから、あなたがたによろしく。市の会計係エラストと兄弟クワルトから、あなたがたによろしく。 — 『ローマの信徒への手紙』16章23節、口語訳聖書 (Wikisource) わたしは感謝しているが、クリスポとガイオ以外には、あなたがたのうちのだれにも、バプテスマを授けたことがない。 — 『コリントの信徒への手紙一』1章14節、口語訳聖書 (Wikisource) パウロ書簡で合計2回言及されているガイオは同一人物であろうと考えられている。『ローマの信徒への手紙』はコリントで書かれたと推測されており、その地でパウロからバプテスマを授けられてキリスト教徒となっていたガイオは、自分の家をパウロとその集会のために提供していたと考えられている。ただし、前出の新共同訳スタディ版のように、『ローマの信徒への手紙』と『コリントの信徒への手紙一』で言及されているガイオをそれぞれ別人と見なす文献もある。逆に、宮内彰のように、パウロ書簡のガイオを同一と見なした上で、『使徒言行録』に登場したデルベのガイオ、さらに後出のヨハネ書簡のガイオまで同一人物と見なしている論者もいる。 なお、『コリント人への手紙一』でガイオとともに言及されているクリスポの名は、『使徒言行録』18章8節にも登場する。そのクリスポが会堂長を務める会堂の隣にティティオ・ユストという人物の家があり、パウロはそこに移ったという記述(同18章7節)がある。このティティオ・ユストのフルネームにガイオが含まれていたと想定する説があるが、そのような想定を否定する見解もある。
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