ハクウンラン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/07/22 03:41 UTC 版)
| ハクウンラン | |||||||||||||||||||||
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茨城県北部 2017年8月
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| 分類（APG III） | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Kuhlhasseltia nakaiana (F.Maek.) Ormerod[1] | |||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| ハクウンラン（白雲蘭）[4] |
ハクウンラン（白雲蘭、学名：Kuhlhasseltia nakaiana）は、ラン科ハクウンラン属の地生の多年草[4][5][6]。別名、ムライラン、イセラン[1][5]。
特徴
茎の下部は匍匐し、茎の上部が斜上し、花時には直立して高さは5-13cmになる。根は退化して無い。葉は茎の下部に数個がまばらに互生し、卵円形で濃緑色、長さ3-7mm、幅2.5-7mm、葉柄があってその基部は茎を抱く[4][5][6]。
花期は7-8月。茎先に1-7個の白色の花を総状につける。花茎、子房、苞、萼片に細かい軟毛が生える。2つの側萼片は長さ4.5-5mmになり背萼片より長く、3萼片の基部が合着してふくらんで、唇弁の基部を包む。側花弁は背萼片に密着してふつう目立たない。3萼片と側花弁は淡緑色でときに写真のように赤みを帯びる。唇弁の先は丁字形となって横長の長方形になり、萼片より長く、その爪部は細くなる。唇弁の基部は距となって2つの半球状のふくらみとなり、内部に2つの細長い肉質突起がある[4][5][6]。
分布と生育環境
日本では、本州（青森県津軽地方以南[7]）、四国、九州に分布し、本州北部ではヒノキアスナロなどの針葉樹林の林床、その他の地域では常緑広葉樹林または落葉広葉樹林の林床、またはそれらの混交林の林床に生育する[4][5][6]。国外では、台湾北部、朝鮮半島に分布する[4][6][8]。
名前の由来
ハクウンランは「白雲蘭」の意で、中井猛之進が朝鮮半島の白雲山で初めて採集したことによる[4]。
種小名 nakaiana は、中井猛之進への献名。
ギャラリー
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3萼片の基部が合着して鐘形の花筒となり、唇弁は白く先は丁字形に広がり横長の長方形になる。唇弁の基部は距となりふくらむ。 -
花茎、子房、苞、萼片に細かい軟毛が生える。 -
葉は互生し、濃緑色。 -
果実。
脚注
- ^ a b ハクウンラン「BG Plants 和名−学名インデックス」（YList）
- ^ ハクウンラン「BG Plants 和名−学名インデックス」（YList）
- ^ ハクウンラン「BG Plants 和名−学名インデックス」（YList）
- ^ a b c d e f g 『日本のランハンドブック1 低地・低山編』p.50
- ^ a b c d e 『日本の野生植物 草本I 単子葉類』p.214
- ^ a b c d e 『改訂新版 日本の野生植物 1』p.209
- ^ “植物地理・分類研究 58巻2号 p,77-87 青森県の北限・南限植物 (受賞記念講演記録) p,85”. CORE (2011年3月30日). 2025年7月22日閲覧。
- ^ Kuhlhasseltia nakaiana, eMonocot
参考文献
- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本I 単子葉類』、1982年、平凡社
- 遊川知久解説他『日本のランハンドブック1 低地・低山編』、2015年、文一総合出版
- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 1』、2015年、平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」（YList）
- eMonocot
外部リンク
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