ネウシス作図と正多角形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 02:23 UTC 版)
「ネウシス作図」の記事における「ネウシス作図と正多角形」の解説
A. Baragarは、ネウシス作図により構成可能な任意の点が Q {\displaystyle \mathbb {Q} } 上の類体塔 Q = K 0 ⊂ K 1 ⊂ ⋯ ⊂ K n = K {\displaystyle \mathbb {Q} =K_{0}\subset K_{1}\subset \dots \subset K_{n}=K} の拡大次数が2,3,5,6のいずれかであることを2002年に示した。これは頂点数が100以下の正多角形のうち、頂点数が23,29,43,47,49,53,59,67,71,79,83,89であるもののネウシス作図不能性を示すのに十分である。また一般に、正 p {\displaystyle p} 角形が作図可能であるならば、 ζ p = e 2 π i p {\displaystyle \zeta _{p}=e^{\frac {2\pi i}{p}}} は作図可能であり、 p − 1 {\displaystyle p-1} は5より大きな素因数を持つ。 頂点数が100以下の正多角形のうち、通常の作図により正三,五,十七角形が、角の三等分を認めることにより正七,九,十三,十九,二十七,三十七,七十三,八十一,九十七角形(とこれらの2の累乗倍の頂点を持つ正多角形)が作図可能である。しかしながら、全ての五次方程式がネウシス作図可能な解をもつかどうかはまだわかっていない。なお、この問題は正十一,二十五,三十一,四十一,六十一角形の作図可能性に関連している。 正十一角形がネウシス作図可能であることは、BenjaminとSnyderによって2014年に証明された。さらに一般には、非負整数 r {\displaystyle r} , s {\displaystyle s} 及び正整数 t {\displaystyle t} を用いて 2 r 3 s 5 t + 1 {\displaystyle 2^{r}3^{s}5^{t}+1} の形で表せる11より大きな素数 p {\displaystyle p} 個の頂点を持つ正多角形や、頂点数が5より大きな5の累乗であるような正多角形のネウシス作図可能性は未解決問題である。
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