ナミダカワウツボとは? わかりやすく解説

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ナミダカワウツボ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/24 23:28 UTC 版)

ナミダカワウツボ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: ウナギ目 Anguilliformes
亜目 : Muraenoidei
: ウツボ科 Muraenidae
: アラシウツボ属Echidna
: ナミダカワウツボ E.rhodochilus
学名
Echidna rhodochilus Bleeker,1863
和名
ナミダカワウツボ(涙川鱓)
英名
pink-lipped moray eel

ナミダカワウツボ(涙川鱓、Echidna rhodochilus)は、ウツボ科に属する淡水魚の一種。西表島にのみ生息している。

分布

日本国内では西表島浦内川のみに分布する[1]。国外では、フィリピンインドネシアフィジー諸島など西部太平洋インド洋熱帯域に分布する[2][1][3]

形態

成魚全長は30cm。胸鰭条数は15~21、脊椎骨数は118~123。眼の周囲は白く縁取られ、眼から下顎にかけて白色斑があるため、涙を流しているように見えることから、この和名がついた。体は縁褐色で、斑紋はない。前上顎骨板の歯は2~3列に並ぶ[1]

生態

マングローブ湿地が発達する河口のやや開けた汽水域に生息し、岩の亀裂、死サンゴの下、土管の中に潜んでいる。生活環については明らかにされていないが、稚魚幼魚は海域でレプトセファルスとして過ごす両側回遊または降河回遊を行うと考えられている[1] [4]。顎歯の形状から、甲殻類を中心とした小動物を捕食すると思われている[1]

利用

ペットとしても販売されており、飼育下では小魚も食べる[1]

保全状況

浦内川河口域では生活排水がもたらすヘドロの堆積により還元層が発達し、生息環境が悪化している。そのため、個体数は非常に少なく、絶滅危惧ⅠA類に指定されている[1]

絶滅危惧IA類 (CR)環境省レッドリスト

脚注

  1. ^ a b c d e f g 細谷和海 『増補改訂 日本の淡水魚』 山と渓谷社 2019年 37頁
  2. ^ Common names for Echidna rhodochilus at www.fishbase.org.
  3. ^ 川のさかな情報館 アラシウツボ属 https://ichthysinfo.web.fc2.com/ichthys/genus/arashiutsubo.html
  4. ^ 環境省 レッドデータブック2014 日本の絶滅のおそれのある野生生物 4 汽水・淡水魚類 2015年



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