ドロテウスとの出会い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 03:53 UTC 版)
「エウセビオス」の記事における「ドロテウスとの出会い」の解説
さて、この時期にエウセビオスは当時アンティオキアの司祭をしていたティルスのドロテウスに会ったと『教会史』第7巻に記している。このドロテウスの聖書講解をエウセビオスは「聞いた」ことがあると記しているのであるが、この意味を巡って論争がある。神学者や教会史家の一部はこのドロテオスとエウセビオスの間に師弟関係を想定する。たとえばジョン・ヘンリー・ニューマンは『教会史』の該当箇所においてドロテウスが「教会で聖書を適切に講解した」とエウセビオスが叙述しているのは、エウセビオスがドロテウスの弟子であったことを示唆するとした。他方でデイヴィッド・ウォレス=ハドリルはこの文言はどのようにもとれる曖昧なものであると見なしている。秦剛平によれば、この「聞いた」という文言は時制的に解釈すれば一回限りの出会いを示唆するが、エウセビオスのギリシャ語の用法は厳密さを欠くので、その意味するところは明確ではない。
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