トランザクションファイルシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:35 UTC 版)
「ファイルシステム」の記事における「トランザクションファイルシステム」の解説
ファイル操作により引き起こされる、ディスク上のデータ構造を操作するイベントやトランザクションを、それ用に確保してある領域にまず記録してから行うものである。多くの場合データ構造の操作は相互に関連しているため、「どれも全く行われていない」か「全て成功裏に完了した」のどちらかでなければ、壊れた状態ということになってしまう。例として銀行から銀行へ電子送金する場合を考えてみよう。銀行のコンピュータは、もう一方の銀行へ転送命令を「送信」し、自身の記録として転送開始したことを保持しておく。もし、コンピュータが記録を更新する前に何らかの原因でクラッシュしてしまった場合、転送したという記録が残っていないし、お金だけが失われる。トランザクションシステムは、このような間違いを、事前の記録と照合することにより検出して、切り戻すか再実行し、健全な状態を保とうとするシステムである。各トランザクションは記録され、どこで何をしたのかという完全な記録を残す。この種のファイルシステムはフォールトトレラント設計であることを意図して設計されているため、オーバーヘッドが大きくなる。
※この「トランザクションファイルシステム」の解説は、「ファイルシステム」の解説の一部です。
「トランザクションファイルシステム」を含む「ファイルシステム」の記事については、「ファイルシステム」の概要を参照ください。
- トランザクションファイルシステムのページへのリンク