デザインと原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/15 04:39 UTC 版)
デービー灯はランプの芯に、炎を閉じ込めるための鉄製の細かい金網が付いた構造になっている。金網は火炎防止器の役目を果たす。すなわち、 空気(あるいは炎を起こす要素のある物)は金網を通過して燃焼を継続させる。しかし、金網の穴は炎が伝播し外気を点火するには細かすぎる大きさとなっていた。ちなみに植物油を基本的には使用する。 デービー灯はガスの有無を確認する試験にも用いられる。可燃性のあるガスが混ざっていると、デービー灯の炎はより高く、青色を帯びて燃焼する。デービー灯には炎の高さを計測できるように鉄製のゲージが備え付けられていた。炭鉱労働者は二酸化炭素のようなガスを検知しやすいよう、地面近くに安全灯を置いた。それは、ガスが空気より重く、炭鉱内に沈んだガスを集めることが容易だったからである。炭鉱内の空気中に含まれる酸素が薄かったら、デービー灯の炎はあっという間に消えてしまう。メタンを含む空気中では、酸素濃度が17%を下回ると(生命維持は可能な濃度だが)炎が消えるため、ランプは不健康な大気の早期検知と、窒息死する前に脱出することが可能となる。
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