テストールの娘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 04:20 UTC 版)
このレウキッペーは、予言者テストールの娘で、カルカース、テオノエーと兄弟。 姉妹のテオノエーが海賊にさらわれたとき、父テストールは娘を探す旅に出た。しかし船が難破し、カーリアの地で奴隷となった。レウキッペーは家族の行方が分からなくなったため、デルポイに伺いを立てると、アポローンの神官として諸国をめぐるよう命じられた。そこでレウキッペーは髪を剃って、男装し、諸国を旅するうちにカーリアにたどり着いた。 一方のテオノエーはカーリア王に妾として売られた後に、王妃となっていた。そしてカーリアを訪れたレウキッペーを男と勘違いして恋をした。レウキッペーは王妃が姉妹であることに気づかずに、女であることを明かして拒んだ。テオノエーは怒ってレウキッペーを幽閉し、年老いた奴隷に剣を渡してレウキッペーを殺すよう命じた。しかしその奴隷は実は父テストールであり、殺人の罪を犯さなければならないことを嘆きながら、自分の素性と奴隷になったいきさつを語った。レウキッペーはその言葉を聞いて、老人が父テストールであることに気づいた。そこで父から剣を奪い、一緒に女王を殺そうと説得した。またテオノエーも父の名前を聞いて、彼らが生き別れた家族であることに気づき、自らテオノエーであると打ち明けた。このようにして、レウキッペーは家族と再会した。
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