ティキ・ゲラナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/24 03:01 UTC 版)
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選手情報 | ||||||||||||
フルネーム | ティキ・ゲラナ | |||||||||||
ラテン文字 | Erba Tiki Gelana | |||||||||||
国籍 | エチオピア | |||||||||||
競技 | 陸上競技 | |||||||||||
種目 | 長距離走・マラソン | |||||||||||
生年月日 | 1987年10月22日(36歳) | |||||||||||
生誕地 | エチオピアオロミア州アルシ県ベコジ村 | |||||||||||
身長 | 165cm | |||||||||||
体重 | 48kg | |||||||||||
自己ベスト | ||||||||||||
3000m | 8分55秒88 (2008年) | |||||||||||
5000m | 15分17秒74 (2008年) | |||||||||||
10000m | 31分27秒80 (2008年) | |||||||||||
ハーフマラソン | 1時間08分48秒 (2012年) | |||||||||||
マラソン | 2時間18分58秒 (2012年) | |||||||||||
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ティキ・ゲラナ(Erba Tiki Gelana、1987年10月22日 - )はエチオピアの陸上競技選手、専門は長距離走・マラソン。ロンドンオリンピック・女子マラソン金メダリスト。ロンドンオリンピックで2時間23分07秒のオリンピック新記録を樹立した。2011年のアムステルダムマラソンと2012年のロッテルダムマラソンの優勝者でもある。
経歴
エチオピア中部のオロミア州アルシ県ベコジ村出身[1]、ベコジ村は標高2800mの高地にある[2]。ティキが本人の名前で、ゲラナは父親の名前である[3]。従兄弟に2000年シドニーオリンピック男子マラソン金メダリストのゲザハン・アベラがいる[3]。他の同村出身者にデラルツ・ツル、ケネニサ・ベケレ、ティルネシュ・ディババらがいる[1]。
ティキは2004年のグレートエチオピアンランで4位に入った[4]。2006年にはスペインのロードレースに数回出場して勝利も飾っている[5]。2007年に来日して同年6月から12月までデンソーに所属[6]、12月の山陽女子ロードレースは同年の女子10kmエチオピアランキング3位となる31分54秒の記録で優勝した[7][8]。
2008年5月、ワールド10Kバンガロールで4位に入った[9]。6月にヨーロッパの陸上サーキット大会へ出場し、ベルリンのISTAF・5000mで15分17秒74、オストラヴァのゴールデンスパイク・10000mで31分27秒80の自己ベストを記録した[10]。11月のデリーハーフマラソンでは1時間10分22秒を記録して6位に入った[11]。
2009年2月のラアス・アル=ハイマハーフマラソンはデリーよりも2分以上記録を落として、16位に終わっている[12]。同年9月に行われたバージニアビーチのロックンロールハーフマラソンは、2秒差の2位に入った[13]。同年10月、ティキはダブリンマラソンに出場してマラソンデビューを飾り、2時間33分49秒の記録で3位に入った[14]。2010年に出場したロザンゼルスマラソンとダブリンマラソンは共に4位だった[15]。
2011年10月、ティキはアムステルダムマラソンに出場、30km以降に抜け出して独走し2時間22分08秒の大会新記録で優勝を飾った[16]。従来の大会記録はゲテ・ワミが2002年に記録した2時間22分19秒だった。2012年2月、ティキは香川丸亀国際ハーフマラソンに出場、自己ベストを更新する1時間08分48秒の記録で優勝を飾った[17]。4月のロッテルダムマラソンは2位との差を5分近く開ける独走で優勝を飾った[18]。世界歴代4位(当時)となる2時間18分58秒を記録し、エチオピア新記録を樹立した。
2012年8月5日、ロンドンオリンピック・女子マラソンはスタート前から雨が降りだし、時折雨脚が強まる中レースが行われた。ティキはレース中に転倒して肘を負傷するアクシデントもあったが、41km付近でスパートすると2時間23分07秒のオリンピック新記録で優勝した[19][20]。従来のオリンピック記録は高橋尚子がシドニーで記録した2時間23分14秒だった。同年9月に出場したグレートノースランはティルネシュ・ディババ、エドナ・キプラガトに次ぐ3位となり、1時間07分48秒を記録した[21]。
2013年、2月の香川丸亀国際ハーフマラソンで2年連続優勝を飾った。4月に出場したロンドンマラソンは15㎞付近の給水で男子車いす選手の追突を受けて転倒、完走したが16位となっている[22]。8月にモスクワで開かれた世界選手権では、ロンドンオリンピックに次ぐ世界大会優勝を目指してエントリーし、優勝候補筆頭に挙げられていたが、37℃に達する猛暑の為、途中棄権した。
自己記録
種目 | 記録 | 場所 | 年月日 |
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5000m | 15分17秒74 | ベルリン | 2008年6月1日 |
10000m | 31分27秒80 | オストラヴァ | 2008年6月12日 |
10kmロード | 31分54秒 | 岡山 | 2007年12月23日 |
ハーフマラソン | 1時間08分48秒 | 丸亀 | 2012年2月5日 |
マラソン | 2時間18分58秒 | ロンドン | 2012年1月27日 |
成績
年月 | 大会 | 開催地 | 順位 | 種目 | 記録 | 備考 |
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2009.09 | ロックンロールハーフマラソン | バージニアビーチ | 2位 | ハーフマラソン | 1時間13分45秒 | |
2009.10 | ダブリンマラソン | ダブリン | 3位 | マラソン | 2時間33分49秒 | |
2010.03 | ロサンゼルスマラソン | ロサンゼルス | 4位 | マラソン | 2時間28分28秒 | |
2010.10 | ダブリンマラソン | ダブリン | 4位 | マラソン | 2時間29分53秒 | |
2011.10 | アムステルダムマラソン | アムステルダム | 優勝 | マラソン | 2時間22分08秒 | 大会新 |
2012.02 | 香川丸亀国際ハーフマラソン | 丸亀 | 優勝 | ハーフマラソン | 1時間08分48秒 | |
2012.04 | ロッテルダムマラソン | ロッテルダム | 優勝 | マラソン | 2時間18分58秒 | 大会新, エチオピア新 |
2012.08 | オリンピック | ロンドン | 優勝 | マラソン | 2時間23分07秒 | 五輪新 |
2012.09 | グレートノースラン | ニューカッスル | 3位 | ハーフマラソン | 1時間07分48秒 | |
2013.02 | 香川丸亀国際ハーフマラソン | 丸亀 | 優勝 | ハーフマラソン | 1時間08分53秒 | |
2013.04 | ロンドンマラソン | ロンドン | 16位 | マラソン | 2時間36分55秒 | |
2013.08 | 世界選手権 | モスクワ | DNF | マラソン | 途中棄権 | |
2014.04 | ロンドンマラソン | ロンドン | 9位 | マラソン | 2時間26分58秒 | |
2014.11 | 横浜国際女子マラソン | 横浜 | 6位 | マラソン | 2時間29分13秒 | |
2015.02 | 東京マラソン | 東京 | 3位 | マラソン | 2時間24分26秒 | |
2016.04 | ボストンマラソン | ボストン | 14位 | マラソン | 2時間42分38秒 |
脚注
- ティキ・ゲラナ - ワールドアスレティックスのプロフィール(英語) - プロフィール・記録に関して
- ^ a b Hattenstone, Simon (2012-08-05). London 2012: Tiki Gelana's Olympic marathon win a hometown triumph The Guardian. 2013年3月10日閲覧
- ^ Olympics: Ethiopia's 'Olympic village' celebrates Dibaba triumph AFP. terra.com (2008-08-15). 2013年3月10日閲覧
- ^ a b Butcher、Pat (2012-08-05). GELANA KEEPS IT IN THE FAMILY IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Negash, Elshadai (2006-11-24). Ethiopian elite look to continue domination - 2006 TOYOTA Great Ethiopian Run PREVIEW. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Tiki Gelana. Tilastopaja. 2013年3月10日閲覧
- ^ 鈴木英世 (2012-08-06). ロンドン五輪:陸上 女子マラソンV・ゲラナ選手 デンソー監督、教え子を祝福 毎日jp. 2013年3月10日閲覧
- ^ 10 Kilometres 2007. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Nakamura, Ken (2007-12-24). Kimwei sets course record to win Sanyo road race. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Krishnan, Ram. Murali (2008-05-18). Tadese the men’s 10km victor, while Abeylegesse and Momanyi share women’s spoils in Bangalore. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Gelana Tiki. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Three go sub-60, as Ethiopia sweep titles in Delhi Half Marathon. IAAF (2009-11-09). 2013年3月10日閲覧
- ^ Half Marathon 2009. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Chebor and Gelan take Rock ‘n’ Roll Half Marathon titles. IAAF (2009-09-06). 2013年3月10日閲覧
- ^ Foley, Cliona (2009-10-27). Kealy overcomes controversy and rival Curley to secure Irish title. Irish Independent. Retrieved on 2012-04-22. [リンク切れ]
- ^ Marathon 2010. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ van Hemert, Wim (2011-10-16). Chebet sizzles sub-2:06, course record for Gelana in Amsterdam. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Nakamura, Ken (2012-02-05). Convincing wins for Kisorio and Gelana in Marugame. IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ van Hemert, Wim (2012-04-15). SPECTACULAR DOUBLE ETHIOPIAN SUCCESS BRINGS HOME 2:04 AND 2:18 VICTORIES IN ROTTERDAM IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Palmer, Justin (2012-08-05). Rain queen Gelana wins soggy marathon Reuters. 2013年3がつ10日閲覧
- ^ 細井伸彦 (2012-08-06). 雨大好きゲラナが五輪新でV MSN産経ニュース. 2013年3月10日閲覧
- ^ Wenig, Jörg (2012-09-16). DIBABA AND KIPSANG TAKE GREAT NORTH RUN VICTORIES - REPORT IAAF. 2013年3月10日閲覧
- ^ Brown, Matthew (2013-04-21). KEBEDE AND JEPTOO SHINE IN THE LONDON SUN IAAF. 2013年4月26日閲覧
外部リンク
- ティキ・ゲラナ - 国際オリンピック委員会 (英語)
- ティキ・ゲラナ - オリンピックチャンネル
- ティキ・ゲラナ - Olympedia (英語)
- ティキ・ゲラナ - Sports-Reference.com (Olympics) のアーカイブ (英語)
- ティキ・ゲラナ - 国際陸上競技連盟 (英語)
- ティキ・ゲラナ - TrackField.brinkster.net (英語)
- ティキ・ゲラナ - Munzinger Sports Archives (ドイツ語)
- ティキ・ゲラナのページへのリンク