タモキシフェン
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/06 08:08 UTC 版)
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| IUPAC命名法による物質名 | |
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| 臨床データ | |
| 胎児危険度分類 | |
| 法的規制 | |
| 投与経路 | 経口 | 
| 薬物動態データ | |
| 生物学的利用能 | - | 
| 血漿タンパク結合 | 99%以上 | 
| 代謝 | 肝臓 (CYP3A4およびCYP2D6) | 
| 半減期 | 20.6~33.8時間 | 
| 排泄 | 糞中および尿中 | 
| 識別 | |
| CAS番号 | 
     10540-29-1 | 
| ATCコード | L02BA01 (WHO) | 
| PubChem | CID: 5376 | 
| DrugBank | APRD00123 | 
| KEGG | D08559 | 
| 化学的データ | |
| 化学式 | C26H29NO | 
| 分子量 | 371.515 g/mol 563.638 g/mol(クエン酸塩)  | 
    
タモキシフェン(Tamoxifen、TAM)とは、抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種。イギリスICI社(現アストラゼネカ社)によって1963年に開発された非ステロイド性の抗エストロゲン剤である。クエン酸塩が、ノルバデックス(販売:アストラゼネカ)などの商品名で市販されている。
世界保健機関 (WHO) の下部組織によるIARC発がん性リスク一覧のグループ1に属する。ヒトに対する発癌性の十分な証拠がある。
作用機序
乳癌組織等に存在するエストロゲン受容体に、エストロゲンと競合的に結合し、抗エストロゲン作用を示すことによって抗腫瘍効果を発揮するものと考えられている。
効能・効果
- 乳癌
 - 生理不順
 - 生理痛
 
おもな副作用
   - 女性生殖器系 
    
- 無月経、月経異常等
 
 - 胃腸系障害
 - 循環器系 
    
- ホットフラッシュ(突発的に発生するほてりや発汗)
 - 肺塞栓
 
 - 薬物相互作用として、パロキセチンとの併用時に、タモキシフェンの抗腫瘍効果が減弱し、乳がんによる死亡が増加することが報告された[1]。
 
出典
- ^ Kelly CM, Juurlink DN, Gomes T, Duong-Hua M, Pritchard KI, Austin PC et al. (2010). “Selective serotonin reuptake inhibitors and breast cancer mortality in women receiving tamoxifen: a population based cohort study.”. BMJ 340: c693. doi:10.1136/bmj.c693. PMC 2817754. PMID 20142325.Review in: Ann Intern Med. 2010 Jun 15;152(12):JC6-13
 
参考文献
- “ノルバデックス錠10mg/20mg インタビューフォーム” (PDF) (2015年1月). 2016年8月4日閲覧。
 - “ノルバデックス錠10mg/20mg 添付文書” (2015年1月). 2016年8月4日閲覧。
 
関連項目
- タモキシフェンクエン酸塩のページへのリンク