タイターニアとは? わかりやすく解説

ティターニア

(タイターニア から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/17 04:56 UTC 版)

ティターニア: Titania)またはタイテーニアは、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』に登場する妖精の女王である。シェイクスピアの影響によって、後世のフィクションでは妖精の女王である登場人物に対して「ティターニア」という名前がよく用いられる。

『夏の夜の夢』第4幕、第1場。 妖精たちを伴うティターニア。中央にロバの頭を持った織工ボトム。ヨハン・ハインリヒ・フュースリーの絵画を銅版画にしたもの(1796年)。
『オーベロンとティターニアの和解』(1847年)、サー・ジョゼフ・ノエル・ペイトン

『夏の夜の夢』におけるティターニア

伝統的な民話では、妖精の女王に対して名前はつけられていなかった。シェイクスピアは、オウィディウスの『変身物語』から「タイターンの娘たち」を表す呼称である「ティターニア」を取って『夏の夜の夢』で妖精の女王の名前として使用した[1]。一方、『ロミオとジュリエット』においては、妖精の女王としてマッブ (Queen Mabの名前が言及されている。

『夏の夜の夢』において、ティターニアは非常に誇りの高い存在であり、夫であるオーベロンと同等の力を有している。ティターニアたちのどちらが取り替え子を手に入れるべきかという夫婦喧嘩が、戯曲の他の登場人物たちを争いと混乱に駆り立てる原因となっている。オーベロンの従者であるパックがかけた魔法により、ティターニアはアテネの織工で素人芝居の主役をする予定だったニック・ボトムへの恋に落ちてしまう。そのときのボトムは、彼の性格に似つかわしいと感じたパックによって、ロバの頭をつけられていた。

人間の死すべき定めに対する妖精たちの見方

『夏の夜の夢』第2幕において、ティターニアはアテナイ人たちを「死すべき定めの人間たち」として言及している。人文学者ジョン・リグビー・ヘイル英語版はこの部分を、妖精の観点から人間の死すべき定めに関して言及していると解釈しており、シェイクスピアのあらゆる登場人物の視点から記述する能力の表れとしている。ティターニアの「死すべき定め」という言葉の使い方には、若者たちを見下していると同時に彼らに同情している心情が現れている[2]

その他の創作上の言及

後年には、ティターニアは多くの絵画、詩、戯曲、あるいはグラフィックノベルにまで登場している。

脚注

  1. ^ Shakespeare, William (1994). Holland, Peter. ed. A Midsummer Night's Dream. Oxford University Press 
  2. ^ Hale, John (1999). “Shakespeare's A Midsummer Night's Dream II.i.101.”. The Explicator (Heldref Publications) 57 (4). 

関連項目

  • テイタニヤ - 日本の競走馬。ティターニアにちなんで名づけられた。

タイターニア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 16:14 UTC 版)

人形の国」の記事における「タイターニア」の解説

エスロー正規人形転換した折りたたみ式自動機械中央制御層地底世界)の使者ゴシック風の黒衣白髪ツインテール、赤い瞳の少女人形形態本来の姿だが、技術流出防止機能によって1日使えるへイグス粒子僅かに制限されているため、通常尻尾生えた4脚の小さな自動機械の姿をしている。毎日零時ヘイグス粒子使用量が更新されるので、何事もなかった日は直前人形形態になって無駄遣いする習慣がある。地底の危険となる情報制限されており、特に重要なことほど予備知識はないが、積年培った知見はある。

※この「タイターニア」の解説は、「人形の国」の解説の一部です。
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