ソリトン現象との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 02:30 UTC 版)
「フェルミ・パスタ・ウラムの問題」の記事における「ソリトン現象との関係」の解説
後に、ザブスキーとクルースカルは非線形波動の研究において、この再帰現象はソリトンの性質によるものであることを示した。1965年に彼らは連続体近似を行ったモデルであるKdV方程式で数値計算を行い、ソリトンと呼ばれる孤立波解が存在し、複数個のソリトン同士が衝突する場合にも、波形が崩れず伝播することを示した。初期条件に余弦波を与えた場合には、複数の孤立波が出現し、衝突を繰り返すも、その性質を保ちつつ伝播し、一定時間経過後に初期状態に戻る現象が観測された。上記のフェルミらが観測した再帰現象は、非線形性がある場合にも、KdV方程式のような可積分系に近い系の性質によって、再帰が起きたと理解される。
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