セレクション、カットバッファ、ドラッグ・アンド・ドロップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/17 07:03 UTC 版)
「X Window Systemプロトコルとアーキテクチャ」の記事における「セレクション、カットバッファ、ドラッグ・アンド・ドロップ」の解説
セレクション (selection)、カットバッファ (cut buffer)、ドラッグ・アンド・ドロップ (drag-and-drop) は、ユーザーがX Window Systemでウィンドウからウィンドウにデータを転送するための機構である。セレクションとカットバッファは一般に、ユーザーがウィンドウ内のテキストなどの何らかのデータを選択し、それを他のウィンドウに貼り付けるのに使われる。ドラッグ・アンド・ドロップは、ユーザーがウィンドウ内の何かを選択し、選択したものの上でマウスをクリックし、それを他のウィンドウにドラッグするという場合に使われる。 2つのウィンドウはそれぞれ独立した別々のアプリケーションが制御しているので、Xサーバに接続された2つのクライアントが相互にやり取りしないとデータ転送できない。X Window System コアプロトコルはセレクションの交換に対応した要求やイベントを用意しているが、転送自体はクライアント同士のイベント送信とウィンドウプロパティで実現され、これはセレクションの転送に限った話ではない。 クライアント間で転送されるデータには様々なものがある。テキストであることが多いが、ピクスマップや数値やオブジェクトのリストなどもある。 セレクションとドラッグ・アンド・ドロップは能動的機構である。あるウィンドウ上でテキストを選択した場合、そのウィンドウを制御しているクライアントがデータを要求しているアプリケーションにデータを転送するプロトコルを能動的にサポートしていなければならない。対照的にカットバッファは受動的機構である。ユーザーがテキストを選択した場合、その内容はカットバッファに転送され、元のウィンドウを制御していたアプリケーションが終了してウィンドウが消えても、カットバッファ内の内容は残る。
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