セトの陰謀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 14:15 UTC 版)
「オシリスとイシスの伝説」の記事における「セトの陰謀」の解説
ある日、オシリスが館を留守にしている間に、セトは72名の廷臣達と暗殺の謀り事を企む。オシリスが帰って来た時、木棺にピッタリ入った者には、褒美として棺が贈られるという催しがあった。この木棺は、オシリスの体に合わせてセトらが作らせた物であったが、何も知らないオシリスはピッタリした棺に気持ちよく横たわった。するとオシリスが抵抗する暇もない間に蓋がかぶせられ、隙間には鉛が流し込まれた。そしてオシリスが入った棺は、セトたちによってナイル川に流されてしまう。 オシリスの妻イシスは、心を痛めオシリスを探しに出た。オシリスの入った棺は、地中海に出てビブロスに流れ着いた。棺は、その場所に生えたヒースの木に包みこまれ、そのまま加工され宮殿の柱になっていた。やがてイシスは、魔術を駆使し、王子の乳母に化けてビブロスの宮殿に潜入した。イシスは、世話していた赤子を不死にするために炎の中に入れ、自身は、ツバメに変身してオシリスの入っている柱の周りを飛び回った。ある日、王妃が王子の部屋を訪ねて、この様子を見て驚き、イシスは、元の姿に戻って素性と事情を明かして納得して貰うと、柱を回収してエジプトに持ち帰り秘密の場所に隠した。
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