スキファノイア宮殿の寓意的フレスコ画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 08:17 UTC 版)
「フランチェスコ・デル・コッサ」の記事における「スキファノイア宮殿の寓意的フレスコ画」の解説
コッサの作品で最も有名なのは、コズメ・トゥーラと共同で手がけたスキファノイア宮殿(エステ家の別荘で、フェラーラの町の城壁の外にあった)のフレスコ画の装飾(制作:1469年 - 1470年)であろう。この壁画は、占星術記号と12か月にまつわる寓意が複雑に入り組んだもので、20世紀に一部が復原されただけだが、そのうち3つがコッサの担当したものだった。その中で最も注目すべきは、『5月の寓意、アポロの勝利』に描かれた、裸の幼児たちの密集だろう。春の実り多い開花を意味しているのは明らかである。 『4月の寓意』には、3人の美の女神が描かれていて、女神たちが裸で寄り添って踊るその描写は、ポスト=古典描写の最も初期のものの一つである。ちなみに、サンドロ・ボッティチェッリの『プリマヴェーラ』の日付は1482年から始まっているし、ラファエロ・サンティの『3人の美の女神』の制作も1501年からで、コッサの没年が正しければ、コッサが死んだ後のことになる。
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