ジャロン・エニスとは? わかりやすく解説

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ジャロン・エニス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/08 03:18 UTC 版)

ジャロン・エニス
基本情報
通称 Boots(ブーツ
階級 スーパーウェルター級
身長 178cm
リーチ 188cm
国籍 アメリカ合衆国
誕生日 (1997-06-26) 1997年6月26日(28歳)
出身地 ペンシルベニア州フィラデルフィア
スタイル スイッチヒッター
プロボクシング戦績
総試合数 35
勝ち 34
KO勝ち 30
敗け 0
無効試合 1
テンプレートを表示
獲得メダル
アメリカ合衆国
男子 アマチュアボクシング
ゴールデングローブ
2014 ラスベガス スーパーライト級
2015 ラスベガス スーパーライト級
全米ユース選手権
2015 リノ スーパーライト級

ジャロン・エニス(Jaron Ennis、1997年6月26日 - )は、アメリカ合衆国プロボクサーペンシルベニア州フィラデルフィア出身。現WBA世界ウェルター級スーパー王者。元IBF世界ウェルター級王者。

来歴

アマチュア時代

2014年5月、ナショナル・ゴールデン・グローブにライトウェルター級(64kg)で出場し、決勝でゲイリー・アントゥアン・ラッセルに敗退した[1]

2015年5月、ナショナル・ゴールデン・グローブにライトウェルター級(64kg)で出場し、優勝した[2][3]。同年12月、オリンピック選考会にライトウェルター級(64kg)で出場し、決勝でゲイリー・アントゥアン・ラッセルに2度敗れてオリンピック出場権獲得に失敗した[4]

プロ時代

2016年4月30日、プロデビュー戦を行い1回42秒KO勝ち。白星デビューを飾った。

2022年5月14日、カリフォルニア州カーソンディグニティ・ヘルス・スポーツ・パークにてジャーメル・チャーロブライアン・カルロス・カスターノの前座のIBF世界ウェルター級挑戦者決定戦でIBF世界同級6位のカスティオ・クレイトンと対戦し、2回KO勝ちを収めIBF世界同級王者のエロール・スペンス・ジュニアへの挑戦権を獲得した[5]

2023年1月7日、ワシントンD.C.キャピタル・ワン・アリーナにてジャーボンテイ・デービスエクトール・ルイス・ガルシアの前座で、IBF世界ウェルター級4位のカレン・チュカジャンとIBF世界ウェルター級暫定王座決定戦を行い、12回3-0(120-108×3)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した[6]

2023年7月8日、ニュージャージー州アトランティックシティのボルガタ・ホテル・カジノ・アンド・スパにてIBF世界ウェルター級2位のロイマン・ビジャと対戦し、10回1分27秒KO勝ちを収め初防衛に成功した。

IBFは正規王者テレンス・クロフォードに暫定王者エニスとの団体内王座統一戦を行うよう指令していたが、前王者のエロール・スペンス・ジュニアがクロフォードとの再戦条項を行使しクロフォードがIBFの指令に応じなかったため、IBFは2023年11月9日付でクロフォードの王座を剥奪しエニスを正規王者に昇格させた[7]

2024年1月、エニスの長年のマネージャーであり、その後プロモーターであったキャメロン・ダンキンが死去[8]

2024年2月、エニスはキャメロン・ダンキンが主宰していたナウ・ボクシング・プロモーションズを契約違反で提訴した[9]

2024年3月、エニスはナウ・ボクシング・プロモーションズと和解して、フリーエージェントとなった[8]

2024年4月、マッチルーム・スポーツと契約を結んだ。エニスはプレミア・ボクシング・チャンピオンズの興行を主戦場としていたが、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ及びTGBプロモーションとは契約を結んでおらず、2023年12月末でボクシング中継から撤退したShowtimeと直接契約を結んでいた[8]

2024年6月4日、2024年7月13日にペンシルベニア州フィラデルフィアで行われる予定だったIBF世界ウェルター級3位のコーディ・クロウリーとのIBF世界同級タイトルマッチについてクロウリーが試合前の視力検査で不合格となったため欠場、新たな挑戦者を模索することとなり[10]、7日後の2024年6月11日にダビッド・アバネシヤンが代役出場することとなった[11]

2024年7月13日、ペンシルベニア州フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで元WBA世界同級レギュラー王者でIBF世界同級14位のダビッド・アバネシヤンと対戦し、5回中にアバネシヤンからダウンを奪い、5回終了時にアバネシヤンが棄権したためTKO勝ちを収め2度目の防衛に成功した。

WBO世界ウェルター級王者のブライアン・ノーマン・ジュニアとIBF・WBO世界同級王座統一戦を行う交渉が進められていたが金銭面で合意できず交渉決裂が決裂した[12]

2024年9月3日、IBF本部でエニスとIBF世界ウェルター級1位の指名挑戦者カレン・チュカジャンの間で行われるIBF世界同級タイトルマッチの入札が行われ、エニス擁するマッチルーム・ボクシングが156万6666ドル(約2億2790万円)で入札したのに対し、チュカジャン擁するP2M-BOXプロモーションは200万53.10ドル(約2億9100万円)で入札し興行権の落札を許した。ファイトマネーは王者のエニスが落札額の65%にあたる130万34.52ドル(約1億8917万円)、挑戦者のチュカジャンが35%にあたる70万18.58ドル(約1億180万円)を受け取ることになった[13]

2024年11月9日、ペンシルベニア州フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターでカレン・チュカジャンと1年10ヶ月ぶりに再戦し、12回3-0(119-107、117-109、116-110)の判定勝ちを収め3度目の防衛に成功した。

2025年4月12日、ニュージャージー州アトランティックシティのジム・ウィーラン・ボードウォーク・ホールでWBA世界ウェルター級王者のエイマンタス・スタニオニスとWBA・IBF世界同級王座統一戦を行い、6回終了時にスタニオニス陣営が棄権を申し入れたためTKO勝ちを収め王座統一とリングマガジン王座獲得に成功[14]、その10日後の同年4月22日にWBAはエニスを正規王座からスーパー王座に昇格させた。また、WBAはエニスに指名挑戦者のシャハラン・ギヤソフと120日以内に対戦することを指令し、さらにその勝者が同年5月2日に行われるエニスのスーパー王座昇格に伴うWBA世界同級レギュラー王座決定戦のライアン・ガルシアロランド・ロメロの勝者と団体内王座統一戦を行うことを義務付けた[15]

2025年7月7日、スーパーウェルター級に転向するため同日付でIBF世界ウェルター級王座を返上した[16]

戦績

  • アマチュアボクシング:61戦 58勝 3敗[17]
  • プロボクシング:35戦 34勝 (30KO) 無敗 1無効試合
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2016年4月30日 1R 0:42 KO コーリー・マルドリュー アメリカ合衆国 プロデビュー戦
2 2016年5月14日 1R 0:23 TKO ルイス・ラモス プエルトリコ
3 2016年6月11日 1R 0:20 KO デショーン・デボース アメリカ合衆国
4 2016年7月9日 4R 1:38 TKO タヴォルス・ティーグ アメリカ合衆国
5 2016年8月6日 2R 2:52 KO マット・マーフィ アメリカ合衆国
6 2016年9月15日 4R 判定3-0 エディ・ディアス アメリカ合衆国
7 2016年11月11日 4R 終了 TKO クリス・アレクサンダー アメリカ合衆国
8 2016年12月16日 6R 0:55 TKO マーカス・ベックフォード アメリカ合衆国
9 2017年1月28日 1R 0:35 KO エルヴィン・ペレス ニカラグア
10 2017年3月31日 6R 判定3-0 ジェームズ・ウィンチェスター アメリカ合衆国
11 2017年5月13日 4R 1:57 TKO エドゥアルド・フローレス エクアドル
12 2017年6月2日 1R 1:23 KO ウィルフレッド・アクーニャ ニカラグア
13 2017年6月22日 3R 終了 TKO ロバート・ヒル アメリカ合衆国
14 2017年8月12日 1R 0:40 KO リカルド・カノ メキシコ
15 2017年9月23日 1R 2:43 KO リオネル・ヒメネス アメリカ合衆国
16 2017年10月14日 1R 1:37 TKO アイ・ブルース ガーナ
17 2017年12月1日 2R 1:09 KO ジョージ・ソーサ アメリカ合衆国
18 2018年1月26日 4R 2:14 TKO グスタボ・ガリベイ メキシコ
19 2018年4月14日 1R TKO サミュエル・アモアコ ガーナ
20 2018年6月1日 2R 2:59 TKO マイク・アルナウティス英語版 ギリシャ
21 2018年7月20日 3R 2:59 TKO アルマンド・アルバレス アメリカ合衆国 WBCアメリカ大陸ウェルター級シルバー王座決定戦
22 2018年11月16日 2R 1:12 KO レイモンド・セラーノ アメリカ合衆国
23 2019年8月23日 1R 終了 TKO フランクリン・ママニ ボリビア
24 2019年10月5日 3R 2:10 TKO デミアン・フェルナンデス アルゼンチン
25 2020年1月10日 4R 0:34 TKO バフティヤル・エユボフ カザフスタン
26 2020年9月19日 6R 1:06 TKO ファン・カルロス・アブレウ ドミニカ共和国
27 2020年12月19日 1R 終了 NC クリス・ヴァン・ヘーデン英語版 南アフリカ共和国 IBO世界ウェルター級王座決定戦
28 2021年4月10日 6R 2:11 KO セルゲイ・リピネッツ ロシア
29 2021年10月30日 1R 1:49 KO トーマス・ドゥローメ英語版 プエルトリコ
30 2022年5月14日 2R 2:49 KO カスティオ・クレイトン英語版 カナダ
31 2023年1月7日 12R 判定3-0 カレン・チュカジャン  ウクライナ IBF世界ウェルター級暫定王座決定戦
32 2023年7月8日 10R 1:27 KO ロイマン・ビジャ  コロンビア IBF暫定防衛1→正規王座に認定
33 2024年7月13日 5R 終了 TKO ダビッド・アバネシヤン ロシア IBF防衛2
34 2024年11月9日 12R 判定3-0 カレン・チュカジャン  ウクライナ IBF防衛3
35 2025年4月12日 6R 終了 TKO エイマンタス・スタニオニス  リトアニア WBA・IBF世界ウェルター級王座統一戦
IBF防衛4
WBA獲得→スーパー王座に認定・リングマガジン王座獲得
テンプレート

獲得タイトル

脚注

  1. ^ 87.US National Golden Gloves Las Vegas May 12-17, 2014”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月9日閲覧。
  2. ^ 88.US National Golden Gloves WestGate Hotel, Las Vegas May 11-16, 2015”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月12日閲覧。
  3. ^ Jaron Ennis: Overhyped or The Real Deal? NyFights 2020年9月18日
  4. ^ “[http://amateur-boxing.strefa.pl/Tournaments/Nat_Sel_USA2015.html US Olympic Trials Silver Legacy Grande Exposition Hall, Reno (Dec.8-10) Reno Events Center, Reno (Dec.11-12) December 7-13, 2015]”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月12日閲覧。
  5. ^ Boxing results, highlights: Jaron Ennis knocks out Custio Clayton; Frank Gore scores vicious KO in pro debut CBSスポーツ 2022年5月15日
  6. ^ Davis vs Garcia full fight video highlights and results: Jaron Ennis goes distance in win over Karen Chukhadzhian Bad Left Hook 2023年1月8日
  7. ^ Terence Crawford no longer undisputed welterweight champion after IBF strips title yahoo!sports 2023年11月10日
  8. ^ a b c Ennis signs multi-fight deal with Matchroom Boxing”. DAN RAFAEL (2024年4月10日). 2024年4月16日閲覧。
  9. ^ Jaron 'Boots' Ennis Files Lawsuit Against NOW Boxing, Seeking Release And Judgment In Excess Of $1,000,000”. Boxing Scene.com (2024年2月12日). 2024年4月16日閲覧。
  10. ^ Report: Cody Crowley Out of Jaron Ennis Fight Due to Failed Eye Exam”. Boxing Scene.com (2024年6月4日). 2024年6月5日閲覧。
  11. ^ David Avanesyan To Challenge Jaron 'Boots' Ennis On July 13”. Boxing Scene.com (2024年6月11日). 2024年6月12日閲覧。
  12. ^ Jaron Ennis vs Brian Norman Jr talks collapse, Norman to face Derrieck Cuevas November 8th”. badlefthook.com (2024年8月30日). 2024年8月31日閲覧。
  13. ^ Jaron Ennis-Karen Chukzhadzhian 2 Purse Bid Won By P2M-Box Promotion”. RingTV.com (2024年9月3日). 2024年9月5日閲覧。
  14. ^ Unifying force: Jaron Ennis blasts out Eimantas Stanionis”. Boxing Scene.com (2025年4月12日). 2025年4月13日閲覧。
  15. ^ Jaron Ennis double stuffed with WBA mandatories”. Boxing Scene.com (2025年4月22日). 2025年4月23日閲覧。
  16. ^ Jaron “Boots” Ennis vacates IBF welterweight title”. Boxing Scene (2025年7月8日). 2025年7月8日閲覧。
  17. ^ October 15, 2016 - Jaron Ennis Caps Amateur Career with Briscoe Award”. PHILLY BOXING HISTORY. 2024年7月14日閲覧。

関連項目

外部リンク

暫定王座決定戦 対戦者
カレン・チュカジャン
IBF世界ウェルター級暫定王者
2023年1月7日 - 2023年11月9日
次暫定王者
正規認定により消滅
空位
前タイトル保持者
テレンス・クロフォード
IBF世界ウェルター級王者

2023年11月9日 - 2025年7月7日(返上)

空位
次タイトル獲得者
N/A
前王者
エイマンタス・スタニオニス
WBA世界ウェルター級王者

2025年4月12日 - 2025年4月22日(スーパー王座認定)

空位
次タイトル獲得者
ロランド・ロメロ
前スーパー王者
N/A
WBA世界ウェルター級スーパー王者
2025年4月22日 - 現在
次スーパー王者
N/A



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