シンチレーション剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 08:47 UTC 版)
ヨウ素の放射性同位体 (123Iおよび131I) は放射線医学検査・治療用途で利用される。 服用後、シンチレーション検出器によるγ線の計測を行い、カウントおよび画像化により甲状腺のサイズやヨウ素取り込み量の測定(甲状腺シンチグラフィ)、パーキンソン病等の診断として、心筋の脂肪酸代謝や副交感神経の分布の診断を行う(心筋シンチグラフィ)。 また、褐色細胞腫はアドレナリンを分泌することを利用し、アドレナリンの前駆体となるノルアドレナリンに構造が類似しており、123Iまたは131Iで標識されたメタヨードベンジルグアニジン(MIBG, 1-(3-iodobenzyl)guanidine, en:Iobenguane)を取り込ませることで、その吸収された部位を観察することができる。(123I-MIBGおよび131I-MIBGシンチグラフィ) メタヨードベンジルグアニジン(MIBG)の構造 ノルアドレナリンの構造 123I-MIBG静脈注射24時間後のシンチグラフィ画像。甲状腺、肝臓、膀胱が黒く写っているのは生理的吸収による。左の副腎に褐色細胞腫がある(副腎性褐色細胞腫)ため、123Iが取り込まれて黒く写っている。
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