シュニレルマン定数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 02:29 UTC 版)
「シュニレルマン密度」の記事における「シュニレルマン定数」の解説
シュニレルマンがこの概念を研究したのはゴールドバッハの予想の研究のためでもあった。P を 0, 1 と素数からなる集合とすると、これはシュニレルマン密度 0 を持つが、シュニレルマンはブルンの篩を用いて P + P が正のシュニレルマン密度を持つことを示した(1930年、シュニレルマンの定理 、この定理は、上に述べたように、任意の 1 より大きな自然数は、計算可能な定数を C として C 個より少ない数の素数の和により表されるという定理)。よって P は基である。すなわち、ある定数 C が存在し、全ての整数は 高々 C 個の素数の和で表される。シュニレルマンは C < 800000 {\displaystyle C<800000} を示している。このことに因んで、「1 より大きい全ての整数が高々 C 個の素数の和で表される」が正しくなる最小の C をシュニレルマン定数と呼ぶ。ゴールドバッハの予想は、シュニレルマンの定数 C = 3 {\displaystyle C=3} を証明することとなる。 オリバー・ラマレー(英語版)(Olivier Ramaré)は、(Ramaré 1995) で、シュニレルマンの定数は、高々 7 であることを示し、先に上の境界が 19 であることを示したハンス・リーゼル(Hans Riesel)とロバート・チャールズ・ヴォーン(英語版)(Robert Charles Vaughan)によって得られている結果を改善した。
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