シベ文字・ダウール文字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 08:07 UTC 版)
現在はほとんど使用されていないが、清の乾隆帝の時代に国境警備のため中国東北部から現在の新疆ウイグル自治区チャプチャル・シベ自治県周辺に移住を命じられたシベ族(錫伯族)が、満洲文字を改良したシベ文字(中国語版)をシベ語の表記に今も使用している。1980年代当初には、行政機関から商店にいたるまで、看板には漢字とシベ文字が併記されていたことが確認されている。住民はシベ文字を読むことはもちろん、日常語としてその言葉を話していた。また、あまり一般的には使用されていないが、エヴェンキ語や、ダウール語の発音を表記するためにも満洲文字は使用される。 紫禁城の乾清門(ᡴᡳᠶᠠᠨᠴᡳᠩᠮᡝᠨ, Kiyan cing men)の額に書かれた満洲文字と漢字 北京の雍和宮(ᡥᡡᠸᠠᠯᡳᠶᠠᠰᡠᠨᡥᡡᠸᠠᠯᡳᠶᠠᡴᠠᡤᡠᠩ, Hūwaliyasun hūwaliyaka gung)の額に書かれた満洲文字・漢字・チベット文字・モンゴル文字(右から) 左側が満洲文字(篆刻体)の「(ᠯᡳᠣᡴᡳᠣᡤᡠᡵᡠᠨ ᡳᠸᠠᠩ ᠨᡳᡩᠣᡵᠣᠨ, Lio kio gurun i wang ni doron)、右側が漢字の「琉球國王之印」(18世紀)
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