シットゥインとは? わかりやすく解説

シットゥイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/16 01:54 UTC 版)

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シットゥインの初期配置

シットゥインビルマ語: စစ်တုရင်、Sittuyin)は、ミャンマー将棋類であり、2人で行うボードゲームである。将棋チェスなどと同様、チャトランガを元とするゲームの1つである。

チャトランガがビルマに渡りシットゥインの原型が生まれたのは8世紀ごろだといわれている。「シット」はビルマの言葉で「戦争」や「軍隊」を意味している。「シットゥイン」という言葉は「戦争に使われる軍隊」に由来している。チェスの流入により南部ではプレイヤーは減っているが、北西部の地域では普及している。

シッケ(副官)の動き
シン(象)の動き

シットゥインの盤は8×8 の64マスからなる。チェスボードとは違い、市松模様には塗られていない。盤上にはシッケチョウと呼ばれる2本の対角線が引かれている。盤の大きさは60 cm四方くらいであり、1つのますの大きさは7.5 cmくらいとなる。

駒の名前と動き

シットゥインの駒は通常は木製であるが、高級品では象牙製のものも存在する。大きさは種類によって違うが、5-7 cmくらいである。公式の駒は赤と黒に色分けされている。

駒の名称と動きは以下の通りである。

ミンジー(王)
上下左右斜めに1マス進むことができる。将棋の玉将(王将)・チェスのキング・マークルックのクンなどと同じ動きである。
シッケ(副官)
斜めに1マス進むことができる。マークルックのメットと同じ動きである。
シン(象)
斜めに1マスか前に1マス進むことができる。将棋の銀将・マークルックのコーンと同じ動きである。
ミン(馬)
チェスのナイト・マークルックのマーと同じ動きである。
ヤター(戦車)
縦横に好きなだけ動くことができる。将棋の飛車・チェスのルーク・マークルックのルアと同じ動きである。
ネ(兵)
前に1マス進むことができる。ただし前の敵駒は取れず、その代わり斜め前の敵駒を取ることができる。簡単に言うと、チェスのポーンと同じ動きである。

ルール

8
a b c d e f g h
8
8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1
a b c d e f g h
配置の一例

シットゥインの初期配置は、ネの位置が指定されていることとヤターを最下段に配置することを除けば自陣内で自由に配置してよい。赤から順に駒を配置していくが、公式の大会では相手の配置がわからないようにカーテンなどで仕切られる。配置の例は右の図を参照。

ネは、シッケチョウ(盤上に引かれた対角線)のあるマスに入るとシッケに昇格することができるが、これは既に自分のシッケが取られている場合に限る。ネがシッケチョウのマスにいるときにシッケが取られた場合、次の手番で昇格することができる。シッケチョウを通過したネは、今後昇格することはできない。

勝負は、相手のミンジーを詰ませた方が勝ちとなる。ステイルメイトはされてミンジーが動けなくなった方が負けである。

H・J・R・マレーの記録によれば、シットゥインは3段階の手順がある。

  1. ネおよび他の駒を配置する。
  2. 相手の配置を見て自陣の駒を好きな場所に置きなおす。このとき、駒の動きは無視してよい。どちらかのプレイヤーがネを動かしたときこの段階は終了し、ゲーム開始となる。
  3. 通常のルールに従って相手のミンジーを詰ますまで指す。

参考文献


シットゥイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 23:07 UTC 版)

成駒」の記事における「シットゥイン」の解説

シットゥインでは、敵陣対角線上のマス到達したネ(兵)が、シッケ副官)に昇格できる。ただし、シッケ盤上残っているときには昇格できないまた、成れ場面で昇格放棄することはできる(不成)。成るときには盤上のネとシッケの駒を取り替える

※この「シットゥイン」の解説は、「成駒」の解説の一部です。
「シットゥイン」を含む「成駒」の記事については、「成駒」の概要を参照ください。

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