サドベリー火成複合岩体 (Sudbury Igneous Complex、SIC)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/09 00:59 UTC 版)
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厚さ約2.5 kmの成層したマグマ様の火成岩類である。最下部では角礫を伴う石英閃緑岩の岩脈が不規則に発達する。岩体主部はほとんど砕屑物を含まず、下からノーライト、石英斑糲岩、文象斑岩に成層している。SICはSiO2とK2Oに富み、マントルではなく基盤岩類に組成が似ている。したがってSICはマントル由来ではなく、衝突で基盤が融けたものが溜まり、ゆっくり冷えるあいだに成層して形成されたと考えられている。しかし、衝突融解物でニッケル鉱石の起源を説明するのは難しく、論争がある。かつてはカナダ盾状地に対する大規模な火成岩の貫入によってできた構造と考えられていたため、サドベリー貫入岩体 (Sudbury Irruptive) とも呼ばれていた。
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