コランダム質研磨材の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/21 09:17 UTC 版)
コランダム質研磨材にはいくつかの種類がある。 白色電融アルミナ 粉末のアルミナをアーク炉で融解後、冷却し凝固させ、その塊を粉砕整粒する。酸化クロムなどを加え、ピンクないしルビー色を付けたのもある。 褐色電融アルミナ ボーキサイトをアーク炉で融解し、還元してアルミナ分を高めたのち、冷却し凝固させ、その塊を粉砕整粒する。Tiイオン、Mgイオンほかの固溶により、いくぶん強靱になる。 アルミナ-ジルコニア Al2O3- ZrO2二元系は、たがいに若干の固溶限を持つ共晶系で、共晶点に近いジルコニア約40重量%と、ジルコニア約25%との、2種類の電融研磨材がある。共晶の微細組織を持つため、強靱である。 解砕型アルミナ アルミナ質原料をアーク炉で融解し冷却凝固させるが、その際、粉砕機にかけずに、結晶粒ごとに解砕できるよう、工夫する。粒の破壊の起点になる傷を持たないため、減耗しにくく、精密仕上げ用砥石の原料に使われる。 焼結アルミナ アーク炉で融解せず、粉末のアルミナあるいはボーキサイトを粒状に焼結させる。硬度は低いが、微晶の粒なので、減耗しにくい。樹脂結合の砥石にして、圧延前のステンレス鋼の傷とりに、もっぱら使われる。必要な粒度ばかりを製造できる利点がある。
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