コイルとコンデンサによる整合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 14:05 UTC 版)
「インピーダンス整合」の記事における「コイルとコンデンサによる整合」の解説
高周波回路にて、狭帯域でのみ整合が取れれば十分な場合は、コイルとコンデンサの組み合わせによる整合回路が用いられることが多い。コンデンサやコイルの比率を調整することで電源側と負荷側の整合を図る。低周波回路では大抵の場合、実部のインピーダンス整合のみで良いが、高周波回路では虚部のインピーダンス(リアクタンス成分)の整合が必要になる。例えば、電源側と負荷側のインピーダンス比が1であっても、高周波回路では容量成分や誘導成分などのリアクタンス成分を持つのが普通であり、コンデンサやコイルで打ち消すが、これもインピーダンス整合である。 接続する回路または部品のインピーダンスが、複素共役の関係になるように整合回路を設計する。設計方法は、机上計算による方法、スミスチャートを使う方法の他、最近では回路シミュレータを使う方法、ネットワーク・アナライザで合わせこむ方法がある。 アンテナと無線機のインピーダンス整合を取る目的で、値を調整できるコイルまたはコンデンサをT型またはπ型に接続し、専用の筐体に納めたものをアンテナカップラーまたはアンテナチューナと呼ぶこともある。 ラジオや携帯電話など電波を使った機器内部の高周波回路や高周波ICは、インピーダンス整合回路の塊(かたまり)である。
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